生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第3章 狙った獲物は逃がさない
「クラスメイトの晒し者になりたく無かったんだろう?あの状況で回避するには、お前を生徒会に引き込むことが最善だった」
「クラスメイトどころか全校生徒の晒し者になった気がするのは私だけですか…?」
ついでにいえば全教師も含む
「それに、俺の女って…どういう」
「そのままの意味以外に何がある」
「私たち今日初めてお会いしたと思うんですけど」
「そうだな」
「じゃあそれって…オカシイですよね?」
窺うように視線を向けても、隣にいるトラファルガーさんは前を真っ直ぐ見据えているため視線が合わない
身長がとても高い人だし、ずっと目深に帽子を被っているので覗き込もうとしても無駄、よって問答のその真意は有耶無耶なままだ
「なにもオカシクねェよ」
「え?」
「俺の欲しいモノは必ず手に入れる。誰がなんと言おうと、関係ねェ」
「それは私の意思も…関係ないんですか?」
「…ああ、お前は俺を好きになるからな」
…とんだ勘違いヤローですね。とか、思ったのはほんの一瞬のこと
何故か完膚なきまでには否定できない自分がいるのが不思議でならない
『私本当に…好きなの?』
出逢いは満開の桜並木の下、泣きそうな私をなにも言わずに受け止めてくれた知らない男の人
自業自得で出鼻をくじいた私を、守るように無理やり生徒会へ引き込んでくれて……
『キスまでされて…私、嫌じゃ無かった…ような』
そっと唇に触れて、一瞬だけ触れた柔らかい感触を思い出してしまった
火がついたように、顔に熱が集まるのが分かる…この場から今すぐ逃げ出したい!
恥ずかしさに居た堪れなくなっていたら、左肩に突然重みがのし掛かって現実に引き戻された
見ると副会長の…えっと、取り敢えず副会長さんが大きな鼻ちょうちんを携えて此方に寄り掛かっている状態
「ぐぁ〜〜〜ごぉ〜〜」
しかもすごいイビキかいてるけど!これだれも起こさなくていいの?!
私にはどうすることも出来なくて、思わず右隣の人物に助けを求め…
「ヒッ」
「さっき言ったことをもう忘れたのか…?」
「さ、さっき…?」
"勝手に触られてんじゃねェ"
「これは不可抗力というものですからね?!」
「口答えしてんじゃねェ…どうやら徹底的にお仕置きが必要なようだな?セナ」
「いやいやいや!さっきから理不尽過ぎますって、私何にも悪くないじゃないですかぁ!」