生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第10章 ないものねだり(微*)
ナミの豊満に揺れる胸元を羨ましそうに見つめたあと、自分の胸元を見下ろす
まな板とまではいかないかもしれないが、小さいことに変わりはない
比較対象が規格外なのもあるかもしれないけれど
「ねぇ、カップ合ってないんじゃないの?」
「えっそうなのかな…自分で選んだことないから…」
「ちょっと待って、じゃあ誰が選ぶわけ?」
シャツを着たナミがズイッと詰め寄って聞いてくる
「え、お母さんだけど」
「…ハァ、てことはサイズを測ったこともないのね」
「う、うん…隠せればいいかなって」
なんて男らしい意見だろうか
しかし今はそんな潔さ求めてない
「彼氏が出来たってのに、何呑気な事言ってんのアンタは!少しは恥を知りなさいっ」
「別に…最終的には脱いじゃうでしょ?」
確かにそうなのだけど、言ってしまえば元も子もない上に
そのセリフを言うのは大概男である
「雰囲気よ雰囲気!それに男のモチベーションにも関わるのよ?」
「そういうものかなぁ」
「トラ男にイイ女だって思わせたくないの?」
「ローに…?」
言われて、ふと脳内で想像してみた
例えばナミがしていたような下着を自分が着たとして
目の前にローが居るとすれば
彼は少し目を見張って、じっくり舐め回すように見てくる
口角を吊り上げれば妖しく笑って
少し唇を舐めたなら…あの腰にクるような声で耳元に囁く
『イイじゃねェか…なァ、抱かせろよ』
「ッッ…!」
そんなこと言われたら…私…
「セナ!!」
「ふぁいッ!?…あれ?」
大きな声で名前を呼ばれたから、ビックリして変な声が出た
目の前でナミが呆れたように此方を見ている
そういえば更衣室で着替えててそれで…考えていたことを思い出して赤面した
『わああああ?!めっちゃ恥ずかしい!!!』
ローの名前を出されたので、つい脳内であられもない妄想に耽ってしまった
これじゃただの変態ではないか
「うう…穴があったら入りたい…」
「穴はいいから服着なさい、風邪引くわよ」
よく見たらキャミソールのみの姿のままだった
「もうチャイム鳴ってるから、急ぐ!」
2人走ってグラウンドに出れば、ちょうど担当の教師も着いたところだったらしく今回だけ大目に見てくれることになった
逞しく鍛えられた身体と笑顔が眩しい、そばかすがよく似合う体育担当は何処かで見覚えがあるような気がした