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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第9章 ライバル出現?!(微*)


ぞろぞろと登校してくる生徒たちに紛れ、2人も正門をくぐる…その瞬間

「そこの手ェ繋いでるお2人サン、止まりやがれ」
「?私たち…ですか?」

いきなり声を掛けられて辺りを見回すと、門の陰から人が現れた
燃えるような赤い髪に、ゴーグルを着けて顔には傷がある
よく見ると、薄く化粧もしているようだ…どうみても男なのだけど

「…俺を引き止めるとは偉くなったモンだな、ユースタス屋」
「これはこれはトラファルガー生徒会長殿、朝から見せつけてくれるじゃねェか」

どうやらローは知り合いのようで、しかし明らかに友好な関係ではなさそう
状況が飲み込めないセナはどうしたものかと2人を見守るしかなかった

「だが例えこの学園で一番お偉い生徒会長といえど、異性間交遊は禁止だっての知ってんだろ?風紀が乱れちまうからなァ」
「テメェみたいなのが風紀委員長の時点で、この学園の風紀は無いようなものだろ」
「ンだとテメェ…!消されてェか?!」
「フン、消えるのは果たしてどっちだろうな」

ローも相手も、一向に引く気配を見せないどころか
今にも喧嘩をおっ始めそうなほどヒートアップしてゆく
通りすがる他の生徒たちは厄介に巻き込まれまいと避けるように校舎へと避難してしまう

「ちょっと、2人とも…」

まさに一触即発の瞬間だったが、落ち着いてと口を挟もうとしたとき
此方を振り返った赤髪に首根っこを掴まれて宙に浮かされてしまう

「ぐっ…!」
「ウルセェぞ、チビ女…テメェも消してやろうか?」

額に青筋を浮かべながら、そんな事を言われる
更に全身を舐めるように見つめられればゾワッと背筋が粟立つ感覚を味わう
そのまま今度は目線を合わせるように距離を縮めてこようとするので、ジタバタと足掻いてみるが宙に浮いた状態では赤子も同然

「ちょっ、やだ…離して!」
「チッ暴れんじゃねェ!落とされてェか」
「落とせるもんなら落としてみなさいよ!」
「…へぇ、このオレを挑発するとは面白ェじゃねェか」

ひどく愉快そうに歪んだ顔が、鼻同士ぶつかり合いそうなほど近くまで寄ってくる

「落としてやるよ、…俺の女になァ」
「やっ……え?」

非道な言葉に身構えたが、続く言葉には疑問しか浮かばない
この男は、一体何と言ったのだろうか

「見た目は貧相だが、その度胸は嫌いじゃねェな。トラファルガーより俺にしゴファッ!!」
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