生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第8章 楽しい学校生活のススメ
「私、もっと自分を大事にするよ。みんなが、そうしてくれるように」
自分のことは自分でこなしてきたから、気付かなかった
そうすることで、周りがどう感じているかなんて分からなかった
頼ることも、甘えることも
立ち止まることさえ苦手だけれど
それでもみんなが必要としてくれるのなら、それを受け入れてくれるのなら
「これからもっと、みんなのことを好きになってもいい?」
どこかで一線を引かなきゃ、自分が自分ではなくなる気がしてた
だけど周りからすれば、どんな自分だって自分に変わりはない
色んな人にもモノにも好きな気持ちを抑えつけてきた今まで、そうしてきたことが良かったかなんて答えは出ていないけど
そうしてきたことを、笑える日がくればいいと思う
「…堂々と俺の前で浮気宣言か」
「そういうわけじゃなくて!」
「ならどういうわけだ。お前は俺のことだけ好きでいればいい」
セナの告白に、ローは不機嫌MAXで
そんな姿に呆れながら長い腕に抱きついた
「ローのことは1番大好きだってば!」
「当たり前だ。まァ、俺は愛してるがな」
ローは自分の腕ごと小さな身体を抱きしめると、ニヒルな笑みを浮かべて堂々と言い切る
先ほどまで不機嫌だったとは微塵も感じられない
「俺も、セナのこと好きだぞ!」
「人の女に興味はねェが、嫌いじゃねェのは確かだ」
「セナは友達なんだから、好きに決まってんでしょ!」
「「俺らは昔からセナが大好きだー!」」
ローに続かんとばかりに、みんなが口を揃えてセナの告白に応えていると
新たな声が割り込んできた
「てめェら、いつまで残ってる」
「俺もセナちゃんのこと好きだぜ~?」
「そんな話はしてねェだろうよ、ロシナンテ先生」
「ここ以外では呼んでくれるなよ、スモーカー先生」
生徒会室に入って来たかと思えば火花を散らして睨み合う、生徒会顧問のコラソンと、本日の鍵見回り当番のスモーカー
「用が済んだならさっさと帰れ、俺が帰れねェんだ」
「ケムリンも、セナのこと好きだろ?」
「あ?なんのことだ麦わら」
「しししっ、だって今日昼メシの時何回も教室来てたじゃねーか」
「…ッチ、余計なことを。体調悪いって生徒を放っておけねェだろーが。昨日は元気そうだったのによ」
昨日は、という言葉に違和感を感じる