生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第8章 楽しい学校生活のススメ
けれど私は、お昼にハッキリと言ったはず
「私は貴方の隣にふさわしくはないの。だから、貴方とは付き合えない」
まさか初めて身体を重ねたその日に、別れを切り出さなきゃいけないなんて思いもしなかった
ローはきっと、こんな関係にも慣れているんでしょう?
このまま後腐れなく、私たちの関係も終わっていける
そう思って、ローの返事を待った
「…認められねェな」
「へ?」
「どこが相応しくない、何故付き合えない?お前にはそれが明確に答えられるのか」
一瞬身体が離れたかと思えば、反転して向きを変えられ正面切って見つめ合う形になる
目の前のローの顔は、怒ってるわけでもなくただ真剣だった
「それは…私みたいな特に美人でもない女が、ローの隣には似合わないでしょ!だから付き合えないの」
「そういうことはお前じゃなく俺が決める事だ、勝手に自分の価値を下げてんじゃねェ」
「自分の価値を自分で決めてなにが悪いの?!ローは私のことなんか何にも知らないくせに!!」
「ああ知らねェな」
肩に添えられていた手が、顎に添えられて上を向かせられる
至近距離で見つめ合うようにして、ローが言葉を紡ぐ
「俺たちは昨日会ったばかりだ。知らなくて当然だろう…だから教えろ、お前が…セナが何を考えてるのか」
「どうして…」
なんの取り柄もない私なのに、貴方は私を必要としてくれるの?
勘違いしちゃうから、そんなこと言わないで
「私っ、好きになったら面倒臭いの。きっとローが私に飽きても離せなくなっちゃう」
「女ってのは大体そうだろ。それに離せなくて上等だ、逃げ出すことは許さねェ」
「今更、都合のいい女になんてなれないよ…?」
「分かってる、お前はそんなんじゃねェんだよ
セナは、特別だ」
真っ直ぐにこちらを見つめてハッキリと告げられれば、じんわりと熱が広がるように全身を包み込む
そして次の瞬間には触れるだけの優しいキスが、何度も何度も降ってくる
「ん、ちょ…っくすぐったい!」
「うるせェ、黙ってされてろ」
いつのまに腰に手を添え身体を密着させられて
啄ばむようなキスを、額や瞼、鼻先や頰に耳まで降ってくるのがもどかしくてくすぐったくて、恥ずかしい
「も、ダメだってば…!んむ」
流石に恥ずかしくなってくると、今度はがっつり唇を塞がれてしまう
「ハイ、そこまでにしなさいよ」