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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第8章 楽しい学校生活のススメ


生徒会室に入ってきたゾロ屋の腕の中で、全身びしょ濡れのセナが寒そうに身を縮めて震えていた
一体何があったというのか…いや大体の検討は、つく


「大丈夫かよセナ!」
「何があったんだ?!」
「セナ、誰にやられたの」

シャチとペンギンはひたすら心配そうに問いかけるが、ナミ屋は俺と同じ検討をつけているようだ

取り敢えず濡れたままでは体温を奪われるばかりなので、ナミ屋の体操着を借りて資料室で着替えさせる

「ちょっと汚れてるけどゴメンね、1限から体育だったから」
「ううん、こっちこそ借りちゃってごめん。ちゃんと洗って返すから」
「そんな気にしなくてもいいの。それより毛布着なさい」

ソファに広げられていた毛布をバサリと頭からセナに被せると、しっかり身体に巻き付けた

「ありがと。そうだ、ロロノア先輩」
「…ゾロでいい。呼びにくいだろ」
「えっあっ、じゃあ…ゾロ先輩、助けて頂いてありがとうございます」
「俺ァたまたま通りかかっただけだ」

扉の横に竹刀を抱えて座っていたゾロに深々と頭を下げる

「道着濡らしてしまってごめんなさい。クリーニングさせてもらいますね」
「あ?ただの水だろコレ。んなもん干しときゃ乾く」
「いやそういう訳には…!」
「気にしなくていい」
「そうよセナ、どうせ汗まみれの道着なんだから濡れたところで寧ろちょっと綺麗になるかも」
「テメェは言い過ぎだナミ」

幼馴染だからこそなのか、テンポのいい掛け合いが続くのをぼーっと見守っていると
背後に感じる気配、振り返ろうとする前に腕の中に閉じ込められた
肩口に重みを感じて視線を向ければ、少しクセのある黒髪が頰をくすぐる

「ロー…?」

抱きしめる人物の名前を口にすれば、応えるように腕の力が込められた

「ロー、私まだ髪濡れてるから」
「構わねェ…寒いんだろ、こうさせろ」

離す気はない、というように腕に力を込められてしまえば敵うはずもないので諦めるしかない

「誰にやられた?」
「うーん、それは言えないかな。私は大丈夫だし」

水を大量に浴びせられたこと以外、他に暴力を受けたわけでもないので、できれば事を荒げたくない

「俺が大丈夫じゃねェんだよ、言え」
「言いません。そもそもローには関係のないことだもの」

我ながら可愛くない言い方だとは思う
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