生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第8章 楽しい学校生活のススメ
「そういえば、昼休憩になんか喚いてたよね」
「お前如きが、ロー先輩フるってどういうことか分かってんの?」
結局付き合ってようが別れようが、どっちでもいいんでしょ
ほんっと女って厄介な生き物だわ
「優しいロー会長の代わりに、私たちがお仕置きしてあげる」
もっともらしく言ったって、所詮は腹いせじゃない
醜い女の嫉妬でいじめたいだけ
自分たちにローが振り向かないから
「来なさいよ!」
トイレに連れ込まれて、個室に閉じ込められれば
案の定上から水が降ってくる
せめてもう少し日が出ている時にしてほしかった…4月の夜はまだ肌寒い
ある程度の水責めに耐えていたら、今度は再び廊下に連れ出されて
「私たちの靴にキスして誓えば、今日は許してあげる」
「ち、かい…?」
「今後一切、ロー会長に近寄るな」
結構無理な話がキタ…私そもそも生徒会なんですけど
といって、聞く耳なんか持ってないだろうし今日は、とか言ってるから多分今後も続く…
けれど取り敢えず今は、冷え切った身体が辛いのもあって
床に膝をついた
そしてゆっくり前に屈もうとしたとき
「4対1ってェのは、随分卑怯なモンだな」
男の人の声がした
ほぼ暗くなり掛けた廊下で姿はハッキリと見えないが、沈みきっていない夕日が唯一照らした揺らめく金色のピアスには見覚えがある
「「ゾ、ゾロ先輩…ッ!」」
「これはその違うんです!」
「私たちもさっき来たところで」
「プールに落ちたんだっけ?」
「あ、私そろそろ帰らなきゃ…」
4人組が声を揃えたあと、今更この状況を隠そうと必死に何かを言っているけど4人ともが支離滅裂だ
「ロロノア先輩、なんでここに…?」
「あァ、部活が終わって教室に戻ろうとしたら…迷った」
「迷ったって…」
よく見れば剣道着を着ている
しかしいくら広い学校とはいえ、迷うなんてことがあり得るのだろうか
それなら普段の移動教室とかも迷ったりするのかな
「で、テメェらは何してた?」
「「えっ」」
「水に濡れたこの女を、4人がかりでどうしてたかって聞いてんだ」
「「な、ナニモシテナイデスヨ」」
必死でしらばっくれようとする4人は、さっきまでの威勢の良さはどこに
「そういやァ、この廊下って暗視カメラ付いてるんだったか」
「「!!?わっ私たち…門限あるんで…!!!」」
脱兎の如くとはまさにこのことか