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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第8章 楽しい学校生活のススメ


「っおい!セナ、待てって!止まれ!!」

掴んでいた腕を振りほどかれて、仕方なく立ち止まる
振り返ると、シャチがとても真剣な顔をしていて…少し後ろには、いつの間にかペンギンの姿もあった

職員室は人通りの少ない校舎の一角にある
だからここには、今私たち3人以外は見当たらなかった


「なに?私職員室に、」
「逃げんなよ」
「逃げるって?私が何から逃げたっていうの」
「会長から逃げてんじゃねーか!確かに麦わらが言うみたいにあの人は中学の時、ちょっとだらしない生活送ってたけど。高校入ってからは全然聞かなかったし、」
「知ってたなら教えてくれたらよかったのに。シャチは…ペンギンも、私が都合のいい女になろうが関係ないんだ」

思ってもない言葉が溢れてくる
本当は2人がそんなこと考えないって分かってるんだよ?

「さすがに言い過ぎ…っペンギン?」
「それは俺たちがいうことじゃない、それはセナも分かってるんだろ?」

シャチと並んだペンギンが、静かに諭すように話す
また声に出したら、酷い言葉を言ってしまいそうで無言で頷いた

「あと、俺もシャチも会長の傍に居たから分かるんだけど…都合のいい女なんかじゃないよ、お前」
「…?」

じゃあ、なんだというのか
もしかしたら都合のいい女でもなかったということだろうか
不安な心は不安しか呼び込まず、ざわざわとモヤつき渦巻くだけ


「都合のいい女でもなく、からかわれてただけなのかなぁ…」
「何言ってんだよ!」
「でもね、からかわれてたのかもって…思っても、すごく苦しいの。諦めなきゃって思うのに、」
「諦める必要ないんだっつーの!」

1人でどんどんマイナスに向かっていくのは昔からの私の悪い癖だ
こうして2人に引き留めてもらうのも何度目だろう

でもね、今回は少し違うの


「バカなのかな私。傷ついてもいいから都合のいい女にでもなれたら



もう少しだけでも、ローの傍に居られるのかなって。思っちゃうんだ」




「「セナ…」」

希望にすがりつけるのなら
どんな形でも傍に居たいほど、貴方が好きよ…ロー

「…なんてね!」

本当どうして本人が居ないと、こんなに素直に言えちゃうのか…
だけどこれは本音じゃない、ことにするの

私は面倒くさい女だから、これ以上は踏み込んじゃいけない


「職員室行くね」

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