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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第21章 教えてセンセイ(*)



あっけらかんと呑気に言い切ったルフィに、今にも一触即発だったゾロとサンジは溜息を吐いて戦意を喪失した
傍らで聞いていたナミとシャチも、苦笑いを浮かべるしかない

「そうだね、みんなで行こっか」
「行く前にメシ食いてェ、腹減った」
「さっき調理室借りておにぎり作ってあるから、勉強の休憩ン時な」
「よし、さっさと終わらせて食おう!セナ行くぞ」

ルフィが鞄を持ったままの手首を掴み、勢いよく走り出した
セナは突然のことに足がもつれそうになりながらも、どうにか耐えて必死について行く

廊下を2人で走り抜けながら、途中何度か進行方向を軌道修正をしてどうにか風紀委員室に辿り着いた

「おっ、ここか?」
「ゼェ、ハァ…ル、…ハァッ…ルフィ…速すぎ…」
「体力ねェなァ、セナは」

ガララッ

「遅ェ、いつまで待たせる気…だ…」

勢いよく風紀委員室の扉が開くと、ローが姿を見せる
扉の前にいたルフィとセナに目をやれば、ピクリと片眉が吊り上がった

「なんだトラ男、もう居たのか?早ェな!」
「終わったら集合と言っただろうが。…それより、その手はなんだ」
「ん?手??」

ローに手、と言われて掴んだままのセナの手首ごと持ち上げるとルフィは不思議そうに首を傾げる
ようやく乱れていた呼吸が整ってきたセナも、持ち上げられたことに顔を上げた

「いつまでそうしている気だ」
「うおッ?!危ねェな!何怒ってんだ?」

いつまでも手を繋いだままのような2人に、苛立ちを隠そうともせず互いの手を離そうとする
しかし咄嗟のことに思わず避けてしまうと、ローはさらに怒りを増幅させて力加減なしにルフィの腕を掴み上げた

「ッてェ!何しやがんだ!離せよ」
「テメェこそ、いい加減離しやがれ!人の女に軽々しく触ってんじゃねェ」

「ちょっちょっと2人とも!」
「うるせェなァ…何騒いでんだ?」

風紀委員室の主とも言えるキッドが、騒々しさに顔を出せばローとルフィが今にも技を繰り出しそうな程、睨み合いヒートアップしている
さらにはその間で止めるタイミングを掴めず狼狽するセナが右往左往していた

「…トラファルガーと麦わらは、やり合うなら外でやれよ」
「ちょっ、そこは止めてよ!」
「喧嘩の理由なんざ知りたくもねェ、ただここで暴れられたら後始末が面倒だろ」
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