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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第6章 焦がれる指先


「…なんで、会長さん?」
「あ?もういっぺん呼んでみろ」

状況が飲み込めないから、思わず出てしまっただけなんだけど…そんなに怒らなくても良くない?
というかそもそも

「なんで此処に居るんですか」
「…敬語」
「?ああ、えっと…なんで此処に居るの?ローが」

面倒くさい人だなぁ、って少しだけ思う
だけどそれが嫌にはならないんだから、私も相当毒されてるのかもしれない

「起こしにきただけだ」
「どうやって入ったの?」
「…鍵を借りた」

なんかちょっと変な間を空けて、ローは胸ポケットから見慣れた鍵を差し出す
確かにシロクマのキーホルダーが付いたその鍵は、母が昔幼馴染の2人に渡したモノだ

「いやでもなんでロー「取り敢えず…」…え?」
「服を着たらどうだ。それとも本当に襲って欲しいのか?」

何のことを言ってるのか理解出来なくて首を傾げると、ローの長い腕がこちらに伸びてきた

「ヒ…ッ!?」

胸の膨らみを包み込むように掴まれて、悲鳴のような声が出る
しかし手のひらの感覚が、やけにリアルで思わず胸元に視線を落とせば下着越しに触れているローの大きな手

「っきゃああああああああ!!!!」

大音量の悲鳴でローが思わず固まった隙に、手を振り払い慌てて服を着ると部屋の隅に逃げ込む

「ッチ…うるせェ」
「なんっ、なっ…なんで、私は…服…」
「言っとくが俺は脱がしてねェ…来たときからさっきのまんまだ」
「うっ、嘘!だって、そういえば襲うって…!」
「目の前でテメェの女が誘ってたら、そうなるだろ」
「誘ってない!!!!」

でもそういえば、ペンギンに制服を渡されて着替えている途中で記憶がなくなっている
ちなみにペンギンは渡したらサッサと出て行ってしまったのだ

「ペンギンの薄情者ッ…」
「こんな時に他の男の名前を出すとはいい度胸じゃねェか」

思わず呟いた幼馴染の名前に目ざとく反応したローが迫ってくる
そんなに広い部屋ではない上に、隅に逃げ込んでしまったため追い詰められる
左右の壁に手をついて、目線を合わせるようにローの顔が近づいてきた
その射るような目つきに、思わず震える体を抱え込む

「ッ…ぅ」
「ハァ、俺が悪かったから。泣くな」
「泣いてっ、なぃ…」

嫉妬のあまり、酷い顔をしていたようだ。怯えたみたいに震え、瞳を潤ませたセナに一気に冷静さを取り戻す
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