生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第20章 ハートに鎖(*)
「もう分かったな。いい加減…お前を抱かせろ」
ローが押し倒した小さな身体に覆い被さると言葉を待たずに口付けた
息を継ぐ間も与えず、舌を絡ませ口内を弄る
「ッ、ん…ふ」
全てを奪い去るような激し過ぎる口付けを受けながら、セナは全身だけでなく体内から支配されてしまうような感覚に駆られた
それはジワジワと恐怖に蝕まれる感覚と似ているようで、無意識に全身が強張る
けれど決して恐怖しているわけではなく、寧ろ身体も心までもが悦んでローを受け入れていた
しかし口内を絶え間なく弄る刺激は、セナにとってひどくもどかしいものでしかない
ぬるま湯で蕩けてしまうかのようなじれったさに、身を預けるソファを掴もうとするけれど、手触りの良い生地は掴み所が無く指先をすり抜けてしまう
「ふ、ぅンーーッ」
それでも容赦なくローの熱く濡れた舌先は口内を蹂躙してゆく
暴力的なほど激しい口付けは、呼吸だけではなく意識までも奪い去ってしまいそうだった
「はッ、…ぁっ、ゲホッ」
本気で意識が白みかけた刹那、唇は解放され新鮮な空気が急激に体内に送り込まれる
本能的か勢いよく吸い込み過ぎたおかげで、少し噎せてしまった
そんなことはお構いなしに、ローの指は素肌を辿ろうとしている
思わず恨めし気に睨みつけても、気にも留めていない様子
「ちょ、ッんん!」
「どうした」
「手を、止めて…っアァ!」
セナが口を開こうとしたタイミングで弱い部分をくすぐるように撫で上げられてしまうと声が詰まる
それでもやはりローは気にすることなく指の動きを止めることはない
制止の声すら、更に刺激が強まれば容易く上擦ってしまった
「文句なら終わってからいくらでも聞いてやる」
「別に、文句じゃ…」
「ならこっちに集中しろ。お前を抱くのは俺だと」
いくらか落ち着いてきた呼吸に上下する胸元へと、長い指が這わされる
じっくりゆっくりと、素肌の感触を確かめるように何度も行き来を繰り返す
そのうち膨らみを徐々に上り詰め、少しだけ濃く色づく周囲をなぞりだした
更に中心へ迫って、堅く芯を持ち始めた頂へと触れる
「ぁ…っ」
「何処を、触られた?」
「…」
忌々しい記憶など、思い出させたくなどない
けれどもどうしたって、消してやることもできないのならば
「いつだって、お前に触れていいのは俺だけだ」