生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第19章 お前を許さない
「遅ェぞデュバル!何してやがった!」
「ヒィィ…そんな怒らねェで若旦那!これには深〜いワケがあるべっちゃ」
「大体その不気味なウインクもやめろ!レディ達が怖がってんじゃねェか!!」
見た目とは裏腹に怯えた様子のデュバルと呼ばれた男は、サンジの言葉にその背後に視線を向けた
その時状況を飲み込めていないセナと目が合うと、またもや不自然なウインクを一つお見舞いして声を掛けてくる
「ハッ!確かにレデェがたくさん…どっ、どぉもぉ〜ハンサム、あっ間違えた!デュバルだぜーっ!」
「ど、どうも…」
どこか興奮気味に、デュバルが自己紹介をすると勢いに気圧されて苦笑いを浮かべたセナ
しかしすかさず間に割って入ったサンジが、セナを背後に隠し物凄い剣幕でまくし立てる
「誰が自己紹介しろっつった!どさくさに紛れてセナちゃんに触ったらオロす」
「ひぎゃあああ!!」
「って言いながら、テメェが触ってんじゃねェよ。黒足屋」
顔面蒼白で泣き叫ぶデュバルに凄むサンジ
しかしよく見ると背後に居るセナの腕をさり気なく掴んでいた
それに目ざとく反応したローが、更にセナを自身の背後に庇いながらサンジの頭を思い切り引っ叩く
「ってェな、ロー!何しやがんだ!」
「勝手に触るてめェが悪いんだろうが!」
「エスコートしただけじゃねェか!いつもセナちゃん独り占めしやがって」
「下心丸見えなんだよ、セナは俺の女だ。独占してなにが悪い」
叩かれた部分をさすりながら悪態つくサンジと、腕を組み憮然としたローが睨み合い火花を散らす
するといつの間にかそんな2人の隣に仁王立ちしたナミが居て、握り締めた両拳で鉄拳制裁を加えた
「いい加減にしなさいよ!サンジくんも、トラ男も!」
「なっ、ナミさん?!」
「何しやがる…」
「喧嘩するなら帰ってからいくらでもしてちょうだい!ひとまず、此処を出るわよ!」
ナミは踵を返すとローの背後で狼狽していたセナの腕を掴み、既に帰りのスタンバイをしているトビウオに飛び乗る
他のトビウオ達にも、それぞれが乗り込んだ
「ナミ屋、変われ」
セナをナミに連れて行かれたローは怒りを露わにして、無理矢理乗り込もうとする
しかし定員オーバーのためどうにかコラソンが宥めて別のトビウオに乗せた