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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第19章 お前を許さない



「2人とも、助けにきてくれて…ありがとう」
「「当たり前だろ」」

「っ…うん!」

セナは2人の力強い返事に涙を拭って、笑顔を見せる

そんな3人の光景を見守り、セナの笑顔に内心安堵の息を漏らしたのは、背後にいたローだった

今回のシャチの一件においてセナは被害者であり、図らずに当事者でもある
過去にはどうしたって消してやれない事実が伴う、その事実が彼女に深い傷を残すのではないかと懸念していたからだ

「オイ、感動に浸ってるところ悪いんだが…あと集まってねェのは誰だ」

幼馴染3人が肩を寄せ合い、それを微笑ましく見守っていた周囲の仲間たちから一歩引いた位置にいたスモーカーが声をかける

セナを救出に向かったのはローとスモーカー
その他は陽動を図っていたゾロ、ルフィ、サンジ、ナミ、ペンギン、シャチはこの場に集まってきた

乗り込んできたメンバーでこの場に居ないのは…単独で情報を集めに動いていたコラソンと、一際派手に暴れていた陽動員のキッド

「あ、あれコラソン先生じゃない…?」

噂をすればなんとやら、此方へ近づいてくる人影が一つ
どうやら向こうもこちらに気付き、手を振りながら走り出した

「セナちゃん、無事だったか!」
「コラさん!アンタ走ったら…」
「うぉっ?!」

ドテッ、ズシャーッ


『『コケた!!!』』

ローの忠告は間に合わず、見事に顔面からコケたコラソン
走っていた勢いで、顔面スライディングした状態のままセナたちの元へ加わった

「コラソン先生、大丈夫ですか」
「あぁ…またドジっちまった、ハハッ」

身体を起こしたコラソンは地面に座り込んで、咥えていたタバコに火をつける

「ッあちち!」
「わー燃えてる!」
「水!水ッ!」

しかしいつものように肩に羽織っていたフェザーコートに引火した
勢いよく燃え上がる炎にシャチとペンギンが慌てふためくが、ナミの生み出した雨雲により鎮火する

遠回しに様子を見ていたたしぎが、心配そうにスモーカーへ声をかけた

「大丈夫でしょうか…あの人」
「あの男はお前よりドジだからな…まぁ生きてるうちは、問題ねェだろ」
「はぁ…」

スモーカーの返答にどこか上の空なたしぎは、目の前で繰り広げられる茶番劇のような賑わいの中で、微笑むセナの姿を嬉しそうに見つめる
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