生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第19章 お前を許さない
『バカめ…!能力者だろうがこの人数相手じゃ』
「ー"ROOM"」
集団を包み込むように大きなサークルが辺りを包み込む
見たこともない状況に、その場全員の動きが一瞬だけ止まった
その一瞬が命取りになるとは知らずに
「誰がサカズキの管理下で、実験体だと?笑わせんな」
『『ッ?!』』
ローは目にも留まらぬ速さで、愛刀・鬼哭を鞘から抜き去ると一瞬だけ空を切った
「セナは俺の女だ、テメェらにゃァ、指一本も触れる権利はねェんだよ!!」
鞘に刀身を収め切ったと同時に、サークル内にいた屈強な男たちが一瞬にしてバラバラな肉片となり地に落ちる
「なっ…?!」
「相変わらず胸くそ悪ィ技だな」
ローの技を初めて目にするたしぎは、目の前の無惨な光景に思わず口元を覆った
スモーカーも片目を眇めて、小さく舌打ちを漏らす
「敵に回した相手が悪かったようだな…同情なんざカケラもねェけどよ」
憐れみの目で散り散りに散らばった肉片を見下ろすゾロは、肉塊を軽く足先で蹴りながら意地の悪い笑みを浮かべた
少し離れた場所で、持ち主だろう男の悲鳴が聞こえる
すすり泣き、発狂した声で騒がしい森を後にして、全員は校舎のある方向を目指した
正門へ向かう道中には、陽動員として暴れているメンバーを見つけて招集をするのも忘れない
「セナ?!無事だったんだな!良かった」
一気に敵襲を吹っ飛ばしたルフィが、ずれた麦わら帽子を直しながら駆け寄る
セナの姿を確認したところで、屈託のない笑顔を浮かべて頭を撫でた
「ルフィ、ありがとう」
「しししっ!気にすんなって、全部トラ男が考えたことだしな」
「オイ、麦わら屋!」
思わぬところで手の内を明かされたことにより、ローはルフィの手を叩き落とす
きっとその真意は、もっと別のところにあるのだろうが
「もう、ローってば!」
「お前は黙ってろ」
「相変わらずねェあんた達」
「セナちゃん、その格好は一体…ッ?!」
遅れてルフィたちの元へと戻ったのは、仲間のナミとサンジ
サンジに至っては、セナの際どい姿に鼻血を噴き出して卒倒する始末だ
「!ナミ!!サンジさんも」
「無事だったのね、心配したんだから」
「セナちゃんッ!!キミをこんな目に遭わせた野郎はどこのどいつだ?ミンチに「サンジくんは黙って」