生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第19章 お前を許さない
再び強く瞼を閉じて、もう二度と会えることはない恋人を想う
きっと彼のことだ、いつものように勝手な女だと酷く怒っているだろうか
けれどもしかしたら、自分がそう望んだように、スミレと共に新しい道を歩もうとしているかもしれない
『私って、本当バカ』
心配しても後悔しても、今さらどうしようもないのに
それでも脳裏に焼き付いて離れないのは、彼だけだと知っていた
『愛してるよ、ロー』
腹部の圧迫がなくなったと思えば、無理矢理脚を開かされ最後の砦であった下着も取り払われてしまう
慣らされることなど勿論なく膝を抱え上げられると、すぐさま直接的な熱をあてがわれた
『これが、私の運命だから』
意を決したように強く唇を引き結ぶ。瞼は未だ閉じたままだ
濡れた音と共に、先端がほんの少し割り入ってくる感覚に強い吐き気と身震いがした
残酷すぎる運命の幕開けに、セナはもう一度心の中で今では届かない想いを伝える
『…愛してるよ、ロー』
そうすればほんの一瞬、彼の匂いがしたような気がした
嗅覚でも錯覚を起こすのだろうかと、呑気なことを考えながら訪れる痛みを待ち構える
『!!』
ドサリ
重いものが落ちるような鈍い音がした。ほんの些細なことだ。傍観の誰かが勢いよく座り込んだのかもしれない
気にしても仕方ないので、やはり目も開けずに押し入ってくるはずの痛みを和らげる方法など考えてみる
しかしいくら待てど暮らせど、先端は割り入ったままだが一向にそれ以上押し進めてくる気配がない
それどころか、熱を持っていたはずのソレも段々と硬度が下がっているような…?
『まさか、寝たとか』
けれど脚は未だ抱えられたままだ。力が込められているということは、つまり意識はあるということになる
ならば一体どうしたというのだろうか
出来ることなら二度も相手の再認識などしたくないのだが、致し方ないと恐る恐る目を開けてみる
薄らと見えたのは、自分の脚を抱えた筋肉質な腕、分厚い胸板…それから
「ヒッ?!」
先ほどまで対峙していたはずの男の顔が、というより首より上が綺麗に無くなっていた
要するに今、首なし男に脚を抱えられて挿入されかかっているのだ。自分が想像していた地獄より、遥かに地獄絵図ではないか
「どういうことなの…」
『ひぃいい!たっ、助けてくれェ!!』
「喋るなと言ったはずだ」