生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第19章 お前を許さない
『逃げるなら今しかない…』
頭の中では耳鳴のように警笛が鳴り響き、どうにか身体を動かそうとするものの意思に反して思うように動かない
それは殴られた熱に侵されているせいもあるが、きっとセナに逃げる気力が無くなっているのも大きな原因の一つ
逃げ出したところで、逃げ切れる確率はほぼゼロに近い
何故ならここは果てしなく続く地上ではなく、どこまでも閉鎖された地下空間である
更に周りを取り囲むのは、鍛え上げられた屈強すぎる男ばかり
万が一どうにかここから逃げだせたとしても…
『私はどこに帰ればいいの?』
帰る術も持ち合わせておらず、帰る場所さえ…もう無いというのに
結局は此処へ舞い戻ることになるのは分かり切っている
明かりを見つめていた視界に影が落ちると、卑しく笑みを浮かべる男の顔が映り込んできた
「…」
『やけに大人しいな?ようやく現実を受け入れる気になったか』
男は笑みを浮かべたままセナの腹に跨り、ブラウスに手を掛ける
ボタンが弾け飛ぶのも構わず、無惨に引き裂かれた衣服はただの布切れと化した
セナは押さえつけられているわけでも無いが、もはや1ミリの抵抗も示さない
ただ晒された肌に、荒々しい男の指が触れると静かに瞼を閉じた
それを受け入れる覚悟と取ったのか、下着越しに胸を掴まれ強く揉みしだかれる
「ぅ、ッ…」
気を抜けば恐怖や嫌悪感に支配されて、逃げ出してしまいそうなのを必死に抑え込み、密かに唇を噛み締めると声をも封じ込めた
決して与えられる刺激は気持ちの良いものでは無い、それでも身体は本能的に反応を示すものである
『俺のテクに感じてやがるぜ。女は所詮、女だなァ?』
下着越しでも分かるほどに硬くなった部分を、痛いくらいに強く抓られると、ビクリと全身を震わせた
その反応に気を良くした男は、反対側も同じように攻め立て、とうとう下着を剥ぎ取ってしまう
「ッ…!!」
直に胸の膨らみを包み込まれ、緩急をつけながら硬くなった先端を指先で弾かれた
その拍子にジワリと秘めた場所が湿りを帯びた感覚に、思わずセナは目を見開く
そうして視界に広がったのは興奮し切った男の顔。改めて現実を認識してしまえば、一瞬にして涙が溢れてくる
どんなに耐えて、どんなに心を殺そうとも…想いは消せないのだと分かった
『ロー…ごめんなさい』