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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第18章 忍び寄る陰謀



「チッ、さっさと連れてけ」
「やめろ…ッセナ!」

ローがセナの名前を叫んだ時、ふと黄猿が歩みを進めていた足を止めた

「そういえばさっき、ここへ来る時にトラファルガーくんと同じことを言っていた男がいたねェ」
「は?」
「へーんな化粧をした派手な大男で、そういえばあれは…ここの副学園長じゃァなかったかな?」
「ッ…貴様、まさか!」

ローの、セナの表情が瞬時に青ざめる
その人物には心当たりしかない

黄猿の腕の中で、セナが恐る恐る声をあげた

「コラソン先生に…会ったんですか?」
「んー?そうだねェ、あまりにしつこいもんでねェ…ちょーっと、痛い目見て貰ったかなァ」
「テメェ…!」

ローが更に怒りを露わにし、黄猿に食ってかかろうとするが、背後に回ったドフラミンゴに羽交い締めにされてしまい叶わない

「こっちも仕事なわけだから、仕方ないよねェ」

「裏切り者には、制裁を…だ。なァ、ロー?」

飄々と言ってのける黄猿にセナは成すすべもなく連れて行かれてしまう
その様子を見送ったドフラミンゴがローの背後で高らかに笑い声を上げ嘲笑うかのように拘束していた身体を突き飛ばせば、そう吐き捨てた

「ッセナ!!」

自由になった身で、慌てて黄猿の後を追おうとするが、やはり既にその姿は何処にも見当たらない
ともすれば、勿論愛しい彼女の姿まで…

「クソが…ッ!!」

窓枠に掛けていた手に、精一杯の力と怒りを込めれば
なんなくグシャリと変形させてしまう

しかしその事実が更にローを惨めにさせる


例えこの手が、どんなに強い力を持っていようとも
コラソンや…セナを救えはしなかった

悪魔の実の能力が、なんだというのだ
肝心な時に、何の力も発揮できなければ…それは無力と同等

気付けばローは、何度も歪んだ窓枠を殴りつけていた
皮膚が裂け、血塗れになっても…後悔、怒り、憎しみ、悲しみが全てを凌駕して痛みなど感じない

「オイその辺で止めておけ!」

見兼ねたスモーカーが、骨まで砕けてしまいそうなほどボロボロになった手首を掴む

「いいザマだなァ?ロー」
「テメェは黙っとけドフラミンゴ!つーかさっさと帰れ」

机に腰掛け、傍観していたドフラミンゴが口を開くとスモーカーは忌々しげに煙を吐き出しシッシッと追い払う仕草を見せた
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