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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第17章 優越感と劣等感【キッド夢】


「バジル屋テメェ…」
「それにきちんと許可は得た上で彼女は此処に居る。でないと先の学園生活が揺らぐことになると出ていたからな」

ホーキンスの野郎がセナを庇うように立ちながら淡々と説明を続ける

「とりあえず2人とも、能力を止めて。周りの先輩方が怯えてるでしょ!」

ホーキンスの脇から顔を覗かせたセナが、教室内の臨戦態勢を目に止め再び怒りを含んだ声を上げた

「「……チッ」」
「舌打ちしないの!」

互いに不完全燃焼のまま、能力を解くこととなる
そのままセナの指示によりガラガラと崩れ落ちた金属の山から、机と椅子を並べ直した

ようやく元の姿に戻った教室内で、セナは俺とトラファルガーの席の間でプリプリと怒りを露わにしてる
腰に手を当て、胡乱げに俺らを交互に見遣っては眉間に縦皺を刻んだ

「なんでこんなことになったの」
「「セナには関係ねェ」」

お互い顔を逸らしたまま、見事にセリフが被る
さらにバツが悪く内心舌打ちを漏らしたのは言うまでもない

「…はぁ。こんなに似てるのに「「似てねェッ…!」」

またも見事にハモった
流石に嫌気がさして、トラファルガーを睨みつける

「いちいち真似してんじゃねェよ。気色悪ィ」
「誰がテメェなんざの真似するか…こっちから願い下げだ」
「なんだとォ?!」
「だから自意識過剰だと「はいそこまでー」

完全にその存在を忘れていたセナが、ニッコリと笑顔を貼り付けてやはり交互に俺たちを見遣る
が、その目は明らかに怒気が含まれていて…笑ってねェ

「いい加減、私も教室に戻りたいんだけど。2人とも、立場分かってる??」
「トラファルガーが」
「ユースタス屋が」

あ、ヤベ…これ地雷踏んだっぽいな
俯いたセナの肩がわなわなと震え始めて、大きく息を吸い込んだのが分かる

「落ち着け、セナ」
「悪かった!だから取り敢えず「ローもキッドも…ちゃんと反省するまで、

私、口利かないから!」

廊下にまで響く大声でセナは明らかに怒りが収まらないといった様子で随分ご立腹だ
トラファルガーも俺も、何も言い返せずにいた

「ホーキンス先生。事態は収束したので私教室に戻りますね」

セナは先ほどまでと違い、眦を下げて本当に爽やかな笑顔をホーキンスに向け深々と頭を下げる
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