第16章 初めての…(＊)

「そんな、にッ…イけな…アァッ」

小刻みで緩慢だった動きが、段々と意思を持って速く追い詰めてくる

「や、ンッ…ろぉ…！」
「俺に溺れて、イけ」
「ふぁ、あン！」

二度目の絶頂に、セナは目の前がチカチカと白んでゆく
この時ばかりはローも耐え切れず、ナカで熱を吐き出すとブルリと腰を震わせた

「は、ぁ」
「なん、っで」
「これで終わりなわけねェだろ」
「鬼…！」

熱を出しきったかと思えば、再びナカに埋め込まれたロー自身がムクムクと質量を増してゆく
あっという間に、もとの熱と硬さを取り戻した凶悪なソレは一息吐く間も無く大きなグラインドの動きで抜き差しを開始した

ギリギリまで抜けば、物欲しそうに入り口がヒクつく
クパリと口を開いた瞬間に一気に挿し込むと腰から背中を駆け抜けるように打ち震えた

「俺からの誕生日プレゼントだ、たっぷり受け取れよ」
「もッ…ばか、ぁっ」
「ほら、舌噛むぞ」

先端を食い込ませたまま、全身を揺さぶるように律動を開始する
面白いくらいに、ローの腰の動きに合わせてセナの身体が跳ねてナカがヒクついた

「も、イけな…からぁ」
「まだ早ェ」
「ひゃぁあ…ッ」

引き抜いた状態で支えていた腰から手を離せば、ごく自然な自重によってロー自身を飲み込んでゆく
ゆっくりと押し開かれる感覚に、セナはローにしがみつき声を上げる

入り切るところまで飲み込んでしまえば、ナカに感じる熱がジワリと伝染するように広がってゆく気がした

埋め込まれた熱に、全身が喜び打ち震えヒクつくのが分かる

「これぇ…や、ぁっ」

脳みそまで熱に侵されたように蕩かされて、何も考えられない
それが怖いのか、まるで幼子のようにぐずりながら被りを振って逃げようと腰を浮かす

「逃がすか」
「ふぁあ…ッ、離し、てぇっ」
「聞けねェ願いだな」
「あ、ッ…も、おかしく、な、っ」

悩ましげに下げられた眉が、官能的に顰められると
恍惚とした瞳はトロリと甘く蕩け、生理的な涙が溢れる眦はキラキラと輝く
快楽に支配されたセナの姿は酷く情欲的で、ローは思わず熱の篭った溜息を吐いた

「？！やっ、な…んでぇ」
「…お前がエロすぎるのが悪い」
「ふぇ、や…やっ…なに、これぇ…っ」

ナカで増していく質量と熱を追いかけるように、じっくりと快楽がせり上がる感覚に目を見開く