生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第16章 初めての…(*)
「言っておくけど」
「?ああ」
「下手くそだからね…?期待しないで」
「…はぁ」
ローのモノを前に、困ったような表情で見上げてセナは小首を傾げた
しかしローからしてみればそんなの今更な話だ。セナにとって、ローが何もかも初めての男だと分かった上での付き合いである
寧ろ、どんな行為においても初めてが自分だというのは男としては感慨深い
セナが記憶を思い起こすとき…最初に浮かぶ人物は、ローということになるわけだから
『最初だけじゃねェ…最後まで、俺だけでいい』
そんな柄にもないことを伝えはしないが、彼女を手にした時からそう願っていた
「心配すんな」
頬に添えていた手で、安心させるように触れ合う肌を優しくさする
セナは小さくコクンと頷くと柔らかな笑みを浮かべた
そして再び唇を開くと、舌をチロリと覗かせる
ローはそれだけで視覚的にかなりの刺激を受けて、ゴクリと生唾を飲み込んだ
ペロリと、舌先が先端に触れる
「ッ」
「ん、ちゅ…ッ」
まるで愛おしむように、先端から根元にかけて触れるだけのキスを落としてゆく
触れるたびにピクリと反応を返すロー自身に、セナは嬉しさがこみ上げた
たどたどしい動きで、おそるおそる舌を這わせながら
伺うように上目遣いで見上げられる、自身越しのセナの姿にローは堪らなく興奮していた
過去と比べることはしたくないが、しかし過去のどんな相手でも到底及ばない
初めてを奪うことへの背徳・支配・征服感
それと同時にあるのは溢れるほどの愛おしさ
「はっ、んぅ…」
「無理しなくて、いい」
「んん…ッ」
そんなことを物思いに耽っていると、いきなり口内へと誘い込まれて思わず息を詰める
目一杯頬張ろうとしているが、小さな唇には入りきらず少し苦しそうに瞳に涙を浮かべていた
一旦離そうと手を伸ばすが、ゆるゆると首を左右に振り離れようとはしない
「ふ、ッん…ぅ」
きっと彼女なりに、こうなることを予測してどこかで勉強していたのだろう
必死に頭を動かし、舌を這わせ…収まりきらない根元には手を添えて刺激してゆく
そうすれば内腿に触る柔らかな栗色の髪にさえ刺激を感じずにはいられない
歯を立てまいと、時折緩慢になる動きには無意識のうち焦らされる結果となり身を焼く思いだ
「ク、もう…いい」
「ふ、ァ…」