生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第16章 初めての…(*)
もうすぐ日付が変わろうとする時刻
先にセナの部屋で待っていたローの元へ、寝間着のワンピース姿のセナが戻ってくる
両親はローとの再会に舞い上がったあまり、強くはない酒を大量にあおり既に夢の中へと旅立っていた
「ごめんね、なんか騒がしい両親で」
「いいんじゃねェか。まぁ俺も改めてお前の両親の顔を見られて良かった」
まだ幼く能力を上手く使いこなせてない時分のオペだったため
万が一珀鉛の取り残しがあってはいけないと危惧していた面はあった
「2人とも凄く元気。だからこそお兄ちゃん…ローに会いたがってたわ」
ろくにお礼も出来ず、去ったことを後悔していた
いくら相手が子どもだったとはいえ、恩人に対して不義理をしたと…
それは実のところ、オペを受けなかったセナがローと遭遇しないように出発を早めたからなのだが
セナの珀鉛も取り除かれていると信じている両親は、そんなことを知る由もない
「ったく、勝手に消えやがって」
「ローこそ、死んじゃうかもしれなかったんでしょ?私はこうして生きてるもの」
「バカが。生きてるのが奇跡なんだ、それもいつ病として牙をむくか分からねェ」
既にベッドに腰かけていたローの隣に座ると、2人分の体重に軋む音を上げる
「でもこうして、またローに出会えたの。これも奇跡でしょ?」
「…奇跡かもしれねェが、必然だ」
顎に手を添えて、深く唇を重ねてゆく
そのまま体重をかけて、セナをベッドに押し倒した
「ん、っ」
唇を合わせたまま、服の裾から手を差し込む
風呂上がりでしっとりと手に吸い付く肌が心地よく、優しく撫でるように肌を這わせる
「ふぅ、ン」
時折敏感な場所を掠めるのか、鼻から抜けた声を出し身を捩るのが可愛くて、ローは喉で笑みを堪える
一番敏感な部分には触れようとせず、身体のラインを確かめるように指先でなぞってゆく
すると肩を緩く掴まれ、視線を上げると熱に浮かされ潤んだ瞳とかち合う
吸い付くようにして唇を離せば、乱れた呼吸を整えている
「いじ、わる」
「は?まだ何もシてねェだろうが」
「ッ、それが…ゃ、だ」
まだ意地悪といわれるような行為まで及んでないのにと、ローは首を傾げたが
セナは濡れた唇を噛み締めて睨んでいる
まったく怖くもなんともないが、口には出さない
「じらさないで…ッ」