生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)
第4章 ここへおいでよ
そんな観察をしているうちに、ローは壇上から下りようとしていて慌てて追いかける
特別に用意されている生徒会専用の席に着くと、此方に来ると思っていたセナは既に会長に捕まっていて落ち着いて話すことは叶わなかった
そうこうしているうちに、入学式も終わりを迎えシャチもペンギンも流石にセナへの助け船を出そうと視線を向ければ壇上の時とは違いガッツリとローにキスをされてるセナ
((おいおいおいおい…何してんだあの人!!!))
全校生徒に見られている中で、大事な幼馴染に2度もキスをした男に流石に怒りを覚える
唇が離れれば、なんだかんだと揉めているようだが無理もない。葉巻くわえた先生に注意されて、状況を飲み込んだらしいセナが青ざめたり赤くなったりと可哀想なほどだ
それなのにローに至っては、再びセナの顎を掴み唇を寄せてるもんだから止めに入ろうと2人が走り出した途端、乾いた音が響く…どうやらセナが近付いてきたローの頬を引っ叩いたらしい。これが第2の事件と2人は思う
セナが生徒会に残るというのは嬉しい反面、2人は心配でならない。ローの悪い噂も、まだ払拭出来たわけではないのだ
多分2人は両想いだろうが、本人たち…特にセナにおいては自分の気持ちに気づいてない
((見守るしかない、か…))
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「っはぁ〜〜〜〜終わった終わったァ!」
チャイムの音と共に堅苦しいHRから解放されたシャチは、うーんと伸びをしてセナの姿を探す
セナの席の周りに女子の人だかりが出来てる、無理もない話だが…
「白石さんって、ロー会長の彼女なの?」
「えっ」
いきなりどストレートな質問がきたものだと、セナは少しだけ顔を引きつらせた
「ねぇねぇ、どうなの?」
「私実はロー会長狙ってるんだ〜」
「アンタなんか釣り合うわけないって」
「白石さんは、"彼女"じゃないよね…?」
「私、今日があの人と初対面だし。そんなわけないって」
実際何も言われてない。あぁ、俺の女だとか言われたけど…それだけだ
ほら、少しでも深入りしようとすると…こうなる。分かってたのに
「"彼女"じゃないから、安心して。寧ろ皆んなを応援する」
「きゃーホント?!ありがとう」
女って、怖いなぁ