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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


「さて、貰ったルームウェア!どんなのかなぁ」

お楽しみと言われて、今までお預けにされていた分、気になって仕方ない
高校生になって初めて友達から貰ったプレゼント、嬉しくないわけがないのだ

「じゃーん!………えっ」

紙袋に手を入れ手触りのいい布を掴むと引き出した
想像していたより遥かに軽い気はしたが、気にせず目の前に広げてみる

淡いブルーで透け感のある生地
思っていたより遥かに布面積が少ない

「べ、ベビードール…?」

お揃いの下着セットもきちんと入っていた、なんて準備がいいのだろう

「いやいやそうじゃない!なにこれッ」

完全に貰ったルームウェアを着るつもりで、下着以外なにも持ってきていない
いや、正確に言えばルームウェアに間違いはないのだが

「下着…ちっちゃ」

ベビードールから見えてもおかしくないように、大胆なデザインのTバックはただの紐にしかみえない

「うう…どうしよう」

待ってもらうならリビングにすれば良かった、部屋に服を取りに行くこともできず、バスタオル1枚で途方に暮れる
しかもこれを身に付けないわけにはいかない、大事な友達の好意なのだ

意を決して、下着とベビードールを身につける
着ているはずなのに、スースーしすぎて全裸でいる気分になってしまう

「はぁぁ…」

これは、非常に恥ずかしい
ローに見られると思うと、逃げ出したいくらいだ

『うう…似合わないよ』

少しでも身を隠すように、腕を組んで自室への階段を上る
夜の静かな空間に、階段の軋む音だけが響く



ガチャ……

ドアノブが回って、薄い扉に隙間が開く
しかしそれ以上なにも起きない

『どうしよ、恥ずかしくて入れない…!』

ドアノブを握ったまま、扉の前で固まって足が進まなくなってしまった
どうしようかと迷った挙句、一旦扉を閉めようとするが

ガシッ

「ヒィッ!」
「何してんだ、入って…」

閉めようと扉を引いたとき、大きな手が扉を掴んで阻止されてしまう
思わず悲鳴をあげてしまうくらい驚いた
すると目の前のローも驚いたように瞳が少し瞠られている

「??」

扉を掴んだまま、部屋に招き入れられると弾みでその腕の中に抱きしめられて一瞬目を丸くした
何故彼はさっきから何も話さないのだろう

『似合わなすぎて…絶句?!』

グルグルとお得意のマイナス思考が頭を巡って、泣きそうになる
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