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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


忘れ物がないか確認しながら、かごの中に商品を入れていく
店の中ほどまで回ったところで、だいぶ重たくなってきた

「セナ」
「ん?何か欲しいものあった?」
「違ェ、貸せ」

かごを両手で持ちながら半歩前を進んでいると名前を呼ばれて振り返る
するとかごを取り上げられてしまった

「えっ何!」
「重いんだろ、持ってやるから貸せ」

セナがヒーヒー言いながら持っていたかごを、ローはなんてことなく持ち上げ先を歩き出す
慌てて追いかけ、隣に並ぶとかごに手を伸ばすが避けられてしまう

「大丈夫だから!持ってもらうなんて悪いよ」
「なんのために俺が居ると思ってんだ?こういうのは男に任せときゃイイんだよ」
「でもローはお客様だし!」

お客様、という単語にローはピクリと反応をした
確かに泊まらせてもらう身として、セナにとっては自分は客である
だが、それを改めて言われると…寂しさや、苛立ちがフツフツと沸き起こってしまう

「…ッチ、さっさと終わらせて帰るぞ」
「あっ、ちょっと待ってよ!」

僅かに機嫌を損ねたローが、カゴをもったままさっさと店内を進んで行ってしまう
それをセナは慌てて追いかけた

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「随分遅くなっちゃったね。すぐ作るから、座って待ってて」
「…」
「?手伝ってくれるの?」

足早に買い物から帰ると、時刻は既に19時を回りそうだった
慌ててエプロンを着けながら、ローに座っているよう促せば袖を捲り上げながら無言でキッチンへ近づいてくる

「なにをすればいい」
「ええっと、じゃあ…野菜の皮を」

野菜と皮むき器を渡せば意外と慣れた手つきで、野菜の皮を剥いてゆく

「ねぇ、ロー」
「なんだ」
「今の私たち、新婚夫婦みたいだと思わない?」

突然のセナの言葉に、思わず野菜を取り落としそうになる
隣を見れば、お鍋を見つめる横顔はほんのり赤い

「いきなりだな。さっきは嫌がってたくせに」
「え?嫌がった?」
「…結婚しねェんだろ」
「…ふふっ」

拗ねた口ぶりで、手元を見つめていれば堪えきれずといった様子で笑い声が聞こえる
肩を震わせて、でもどこか嬉しそうに笑うセナにハテナマークが浮かぶ

「まだ拗ねてたの?」
「悪ィか。…笑うな」
「嬉しくて、だから!許して?」
「ふん」

「でもほら、未来は分からないでしょう」
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