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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


「ただいま、セナ」

持っていたカゴを横に置いて、両手を広げると
靴を脱いで上がってきたローが一目散に抱きついてきた

「ふふっ、」
「なんだ?」
「大きな子どもみたいだなぁって」
「はぁ??」

彼氏に向かって子どもとは、相変わらずセナの考えることは少しズレている
しかしそのことを指摘しても、本人に自覚はないのだからまた見当違いな返答が返ってくるだけだろう

なので、噛みつくように唇を奪い、引いて逃げようとするのを舌を絡めて吸い上げた
びっくりして逃げ腰だったのを引き寄せて密着させる

「んぅっ?!」

驚きのあまりろくな抵抗も出来ずに、されるがまま受け入れて口内を弄られてゆくと段々力が抜けてしまう
気付けば、ローの身体に縋るようにして立っているのがやっとだった

「ふ、ぁ」
「はっ、ガキじゃこんなことできねェだろ…?」
「ん」

離した唇をペロリと舐めながら、ローが妖しく笑う
ボーッとする頭では、上手く言葉の意味が理解できずにただ頷くだけになる
しかしそんな状態がいつまでも続くことはない
次第に靄が晴れるように、意識がハッキリしてきた

途端に真っ赤になって、目の前の胸板を押し退けようと暴れ出す

「いきなりキス禁止!」
「あ?なんでだ」
「そっ、そんな…いきなり、しかも頻繁にするものじゃないでしょ!」
「そうか?」

あえて誰かに決められるものだとか、周りに合わせるようなものでもないが
いつ何時にキスを仕掛けられていては、心臓がもたない

キスをされている最中は、意識が朦朧とするので結構無意識に求めている自覚がある
ただ唇が離れ、段々と意識が戻ってきた時が一番恥ずかしい

「だいたいお前がガキ扱いするから悪ィ」
「子どもみたい、って例えただけでしょ?」
「ガキだったら何にもできねェだろうが」
「それしか頭にないの?!」

思春期の中学生じゃないのだから、そこまで欲求に忠実なのもどうなのか
出会ってたった数日だが、意外と子どもっぽい所が多い気がする
周囲から聞く印象とのギャップも激しいので、実は双子とかではないかと疑いそうなくらい

「ローって」
「あ?」
「ラミちゃん以外に、兄弟とか…」
「?居ねェな」
「うん、だよね…」

1人で複雑な顔をしているセナに首を傾げてみせるが、それ以上の言葉は求められそうにない

「あっ、買い物!」
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