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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第3章 狙った獲物は逃がさない


怯えたように此方を見ているセナの肩を乱暴に掴めば、ギュッと目を閉じて身構えやがる
大方騒いだことで怒られるとでも勘違いしたんだろう


グイッ
チュッ

目の前のセナがぽかんと此方を見つめる、会場はどよめいているが今は関係ない

「お前は俺の女だ…勝手に触られてんじゃねェよ」
「なっえっ、えっ?!」

ほんのり赤くなったセナは何か言いたげだったが、此処で聞くことはせず壇上を下りる
生徒会用に用意された席に座ると、1番離れた席に座ろうとしている腕を引き隣に座るよう促す
首を振って拒否をしているようだが、俺がそんなことを許すワケがないだろう…暫くして観念したのか渋々隣に座ったと同時に小声で声を掛けられた

「あのっ…なんで、私なんでしょうか?」

そういえば、時間がなかったのもあるがセナには何も話さずここまで事を進めていたわけで
思い付く限りでの最善策であったことを伝えるが、どうにも腑に落ちていないようだ
まぁ分からなくもない…続く言葉が核心を突いてきたので、素直に答えてやるが納得できないらしい
初対面なのにオカシイ?世の中には一目惚れという言葉があるくらいだ、何もオカシイことはないだろう…それに

「それは私の意思も…関係ないんですか?」
「…ああ、お前は俺を好きになるからな」

ハッキリ言ってやると、思い悩んだように黙り込んだかと思えば自らの唇に触れて…真っ赤になりやがった
俺のことを意識するように仕向けたつもりだが、思いの外効果があったようだ、思わず口角が緩むのを隠そうと目線を逸らしかけたとき何やら鈍い音がしたので視線を戻す
セナの肩に、大いびきを発しながら眠りこける麦わら屋の頭があり口角が引き攣るのが分かった
数分も経たぬうちに…他の男を近付けるどころか触らせやがって…
しかも助けを求めるように上目遣い(必然的)で振り返ったかと思えば悲鳴をあげる始末

さっき言ったことを忘れたのかと問い詰めれば、一瞬とぼけて首を傾げる姿が悔しいほどに可愛い
すると思い出したのか言い訳をするようにワタワタし始め口を開く

「これは不可抗力というものですからね?!」
「口答えしてんじゃねェ…どうやら徹底的にお仕置きが必要なようだな?セナ」
「いやいやいや!さっきから理不尽過ぎますって、私何にも悪くないじゃないですかぁ!」
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