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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


「う、それはそうだけど…」
「何かあってからじゃ遅いのよ?!」
「でも、どうしようもないじゃない…」

危ないかもしれないと、両親をわざわざ呼び戻すわけにもいかない
第一そんな不確かなことで、夫婦水入らずの時間を壊すのも嫌だ

「いざとなればシャチとペンギンが居るし…!」
「あのね、アンタの家に直接入るんだから、駆けつける前に殺されるわよ」
「そんな物騒な…」

「ってなワケで、ちょうどいいところに用心棒が居るじゃない」

ニッコリ笑ったナミが、後ろ手にくいっと親指を向けた先には玄関の門柱に凭れたローの姿

「付き合ってんだから、このまま泊まってもらえばいいじゃないの」
「えっ、いやいやいや!そういうわけには」
「アンタ、トラ男のこと好きじゃなかったの?」
「いやっ好きだけど…!それとこれとは別問題でしょ!!」
「大事な彼女が1人だって知っていながら、守れなかったとなると…立ち直れないわよ」
「でもっ、ほら急に泊まる予定なんて!ローも、ローのご家族も予定とか、ね?」

考えてもみなかった提案に、どうにか否定を続けてみるが畳みかけるように説得されてゆく
そして決め手になったのは鶴の一声ともいうべきか

「両親には私から伝えておきます!」
「ええっ、ラミちゃん?!」

傍らで話を聞いていたラミが、息を巻いて肩を掴んできた
力強く頷いて『任せてください!』と何故か自信満々である

「セナさんが危険な目に遭ってからでは遅いです!兄でよければ、是非…!」
「それはどういう意味だ」
「あら、本当はお兄様もセナさんと一緒にいたいんでしょう?」

見透かしたように笑いかけるラミに、図星を突かれて思わず言葉に詰まる

「大丈夫よ。上手く誤魔化しておくから」
「それよりコイツが望まなきゃ、話は始まんねェだろうが」
「え、あ、私…?」

「トラファルガーさんがご一緒なら、とても心強いですね!セナさん!!」
「何もなければそれでいいんだから、用心するに越したことはないんじゃないかなぁ?」

確かに強盗は怖いし、なによりローとゆっくり2人きりで休みを過ごせるのは嬉しいことに変わりはないのだが

「は、恥ずかしい…」
「もう!煮え切らないわね」
「うう…そんなに怒らなくても」

まだ付き合って日も浅いのにいきなりお泊りデートはハードルが高すぎる気がする

「でも」
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