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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第12章 ちょっと一息つきましょう(*)


手早く残りの資料を納め、セナは逃げるように資料室を出た

「どうやったら…信じてもらえるかな」

愛されているがため、生じる不安なのだとは分かっているつもりでも
やはり言葉にされて逃げるなだとか、離れるなと疑われれば少しは傷付いてしまう

自分がいつまでも不安だから、彼もそうなのだろうか
どうすることが、お互いにいい状態なのかが分からなくなってくる

「明日みんなに聞いてもらおう…」


楽しい週末を迎えるはずなのに、雲行きは怪しくなるばかりだ



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翌日は曇り空、いつも通りの動きやすい格好で向かうのはナミ・ビビ・カヤの3人と待ち合わせる噴水の前
予定時刻より少しだけ早く着いてしまった

「うう、上着持って来ればよかった…」

春とはいえ、曇りとなれば日差しも弱く少し肌寒い
ブルリと震えて腕をさする

「セナさーん!」
「あ、ビビちゃん!おはよう!」

こちらに手を振りながら近づいてくるビビはいつもと雰囲気が違った
学校では高く結われている水色の髪が、今日はふんわりと風に靡いている

「ビビさーん、セナちゃーん!」
「2人とも早いわね、待ったんじゃない?」

ビビの少し後ろから、手を振るカヤと、それに並んだナミもこちらへ向かってくる
待ち合わせ時間ピッタリに、全員が集合した

「カヤちゃん、ナミもおはよう!そんなに待ってないよ?」
「私はセナさんよりは遅かったので、大丈夫です」
「なら良かった。今日はちょっと寒いわね、ひとまずカフェでも入りましょ」
「賛成ー!この近くに新しく出来たお店入らない?まだ今なら並ばないでいいかも」

ナミの提案に全員が賛成し、カヤの案内で辿り着いたカフェはまさしく開店直後だったらしくすんなりと中に案内される

「わぁ〜どれも美味しそう!」
「全部食べたーい!」

宝石のように美しいスイーツの写真が並ぶメニューに、セナはキラキラと瞳を輝かせた
隣でカヤも同じくメニューに釘付けである

「食べられるワケないでしょ、バカね」
「冗談だもーん。どれにしよーかな」
「ふふ、甘い物お好きなんですか?」
「大好き!」

ビビの問いかけに、満面の笑顔で大きく頷くセナ
昔から甘いものと可愛いものには目がない
幼馴染の2人も巻き込んで、話題のスイーツを食べに行くこともあったりする

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