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【MHA】DELETE

第6章 爆豪くんのいない四日間


「おはよう。橘、もう体調大丈夫?」
「うん。心配掛けてごめんね。」


 共有スペースで葉隠さんと顔を合わせ、二人して笑った。


「おはよう。」


 少しだけ気まずそうな笑みを浮かべ挨拶をしてくれたお茶子ちゃんに私もおはようと返すと、一瞬だけ驚いた表情をしたお茶子ちゃんは前みたいに屈折の無い笑顔を向けてくれた。久しぶりに賑やかな朝を過ごした。


「お茶子ちゃん。聞いて欲しい話があるんだけど…一緒に学校まで行かない?」
「ええよ。」


 初めてお茶子ちゃんと共に向かう学校までの道のり。どう話を切り出すべきか思い悩んだが、寮から学校まではたったの五分。二人で話せる時間は短い。そう思い、意を決し口を開いた。


「私、色々考えたんだけど…やっぱりお茶子ちゃんがヒーローを目指す理由を認められない。」
「あはは…そうだよね。自分でも他の人と比べたらくだらない理由でヒーロー目指してるって分かってるんやけどね。」


 お茶子ちゃんがヒーローを目指す理由を改めて否定した私に、お茶子ちゃんは当然だと言わんばかりの反応を見せた。笑っているけど、無理して繕われているその笑みに胸が傷んだ。


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