第6章 爆豪くんのいない四日間
「んっんー…このホコリはなんですか爆豪くん?」
学校が終わり、共有スペースの窓際の隅を指でなぞった峰田くんは、そう指摘した。
「そこはデクだ!ザケんじゃねえぞ!」
それを見て瀬呂くんはお腹を抱えて笑っていた。
「オイコラ!てめー掃除もできねえのか!!」
「わっごめん!あ…皆部屋のゴミ、ドア前に出しといて。まとめます。」
緑谷くんは爆豪くんに怒られながらせかせかとゴミを集めていた。自身の行動が招いた結果とは言え、新学期早々謹慎処分を受け、清掃作業をさせられている二人は不憫でならなかった。
皆が今日の授業やインターンの話をしてるのを緑谷くんはそわそわとした様子で見ていた。
「〝たった一日ですごい置いていかれてる感…!!!〟という顔だね。謹慎くん!!」
「キンシンくんはひどいや。あの飯田くん、インターンって何?」
「俺は怒っているんだよ!授業内容等の伝達は先生から禁じられた!悪いが二人共、その感をとくと味わっていただくぞ!聞いてるか、爆豪くん!」
「っせんだよ!わかってらクソメガネ!」
いつも爆豪くんに勉強を見てもらったりと色々お世話になってるから、少しでも爆豪くんに返せればと思い、今日の授業のノートをいつもより丁寧に書いてみたり、先生が言った事を事細かに書いてみたりしたけど、相澤先生に名指しで謹慎期間中の授業内容等を二人に伝える事が無いようにと釘を刺された。
別に爆豪くんに言われたからってワケじゃ無いけど、授業が終わったら真っ先に寮に帰って来た。けど、爆豪くんは忙しそうで特に話をする事も無かった。