第6章 爆豪くんのいない四日間
「ん…。」
カーテンの隙間から漏れる朝日と、何かが擦れる音に目を覚ました。重たい体を起こし、目を擦る。ボヤけていた視界が徐々にクリアになる。そこで漸く、ここが自分の部屋ではない事に気付いた。
「起きたんか。」
「…おはよう。」
そうだ、私、昨日の夜爆豪くんと抱き合って…そのまま寝ちゃったんだ。
「ごめんね。私いつの間にか寝ちゃってた。」
「お前寝言とイビキうるせーんだよ。」
「えっ!?嘘!?」
人様のベッドを占拠した挙句、寝言にイビキなんて最悪過ぎる…!なんて事を考えていると、爆豪くんは私の鼻を摘んだ。
「嘘に決まってんだろうが、バーカ。」
鼻を摘む爆豪くんの手を払い除け、ムッとした表情を見せると、爆豪くんは心做しか機嫌がいいように見えた。
「テメェそろそろ部屋戻れよ。」
「あ、うん。そうだね。」
ベッドから起き上がり、そのまま扉の方へ向かった。