第6章 爆豪くんのいない四日間
真っ暗な部屋。爆豪くんと二人きり。そう思うと、足が小さく震え出した。爆豪くんとはよくここで放課後勉強もしてるし、二人きりなんて珍しい事じゃないのに、私は何をこんなに怯えているのだろうか。
「玲奈。」
真っ直ぐな瞳で見つめられ、心臓が激しく騒ぎ出した。
「俺の名前呼べ。」
「…?ばくご、う、くん。」
言われた通り爆豪くんの名前を呼ぶと、暗くてあまり分からなかったけど、カーテンの隙間から漏れた月明かりに照らされ、一瞬だけ、爆豪くんが寂しそうな表情をしたような気がした。
「爆豪くん…?」
「…部屋、戻れ。寝る。」
ねえ、何でそんな顔するの?ねえ、何で爆豪くんのその顔を見るとこんなにも苦しくなるの?ねえ…何で?私と爆豪くんはただの幼馴染みで、ただのクラスメイト。それだけだよね?なのに、何で…?