第6章 爆豪くんのいない四日間
「二人共大丈夫?痛くない?」
どうして二人はこんなにも怪我をしているのか。そして、こんな時間にどうして外にいたのか。聞きたい事は沢山あったが、それよりも二人の怪我の具合が気になった。
「玲奈ちゃん、心配かけてごめんね。大丈夫だから。」
大丈夫とは言ったものの、全く大丈夫そうには見えない。生々しい傷跡や腫れた頬は痛々しくて見てられなかった。
「それより玲奈ちゃん。さっき、かっちゃんの事…。」
「来い。」
緑谷くんの言葉を聞き終わるより先に爆豪くんに手を引かれ、そのまま男子棟のエレベーターに乗せられた。
「ば、爆豪くん…!?」
爆豪くんは私の手を強く握ったままダンマリで、エレベーターが四階で止まると、爆豪くんは戸惑う私を他所に、そのまま自室へと向かった。
「ね、ちょ、爆豪くん…!」
掴まれた手を振りほどこうとするが、その手を解く事は出来ず、爆豪くんの部屋に連れて行かれた。