第6章 爆豪くんのいない四日間
話し声が聞こえ、その方向に目を向けた。
「…え!?」
爆豪くんと緑谷くん、そしてオールマイト先生の姿が見えた。なんでこんな時間に…?三人の事が気になり、私は部屋を飛び出した。
一階の共有スペースまで降りると、医務室から明かりが漏れていた。そして、相澤先生の怒声が聞こえ、恐る恐るその扉の方へと近付いた。
「爆豪は四日間!緑谷は三日間の寮内謹慎!その間の寮内共有スペース清掃!朝と晩!!+反省文の提出!!怪我については痛みが増したりひかないようなら保健室へ行け!ただし余程の事でなければ婆さんの〝個性〟は頼るな。勝手な傷は勝手に治せ!!」
謹慎?怪我…?空いたドアの隙間から中の様子を伺えば、体中傷だらけの爆豪くんと緑谷くんが相澤先生に捕縛されていた。
「…!かっちゃん!」
私は慌てて扉を開け、爆豪くんの元へと走った。すると爆豪くんは驚いていた。私を部屋まで送ってくれた時にはついていなかった生々しい傷跡に心がざわついた。緑谷くんも爆豪くん同様ボロボロだった。一体二人の身に何が…!?
「橘。お前なんでこんな時間にここにいる?」
いつもより低い相澤先生の声に驚いて肩がはねた。
「えっと…その…。三人が外から帰ってきたのが見えたので、何かあったのかと思って心配になって…。」
「まだ夜中だ。とっとと寝ろ。」
「…はい。」
爆豪くん、緑谷くんと共に相澤先生に医務室を追い出された。