第5章 ヒーロー仮免許取得試験
────同日、某刻。
『やっとつながった!どこで何してる!?トガ!!』
士傑高校の制服を身に纏った渡我被身子は笑った。
「素敵な遊びをしていました。」
『定期連絡は怠るなよ!一人捕まれば全員が危ないんだ!』
「大丈夫なんです。私は今まで見つからずに生きてきたので。それに有益でした。弔くんが喜ぶよ。出久くんの血を手に入れました。あと、玲奈ちゃんに会ってきました。随分上手くクラスに溶け込んでるみたいでしたよ。特に弔くんがスカウトしたがってたあの子とは親密そうでした。」
これから私自身に巻き起こる出来事を、この時はまだ知らずにいた。