第4章 欠落した記憶
「おい、玲奈?」
「…はあ…っ、はあ…っ、…っ、この人が…私を、助…け、に、」
一人で敵地に乗り込み、私を救い出そうと、戦い、命を落とした…。
「違う…違う…。」
「おい、玲奈!?どうした!?」
爆豪くんが私の肩に手を置いた。それを私は払い除けた。
「違う!この人は…!私を…!っ、…あ、ああ!ああ!いや…いやあああ!助けて!助けて!痛い!やめて!いやあああ!」
「おい校長!どうなってんだよ!?」
『可哀想に。怖かっただろうね。でももう大丈夫だよ。これからはオジサンと楽しく遊ぼうね。』
私の中で何かが弾けたような気がした。そして私はまた暗闇の中に堕ちていった。