第4章 欠落した記憶
寮から学校まで徒歩五分。その道のりをこれから自分がどうするべきか考え乍歩いた。
「おい!勝手に先に行ってんじゃねえぞ!」
背後からそう叫ばれ、足を止めた。振り返ると、相変わらず不機嫌そうな爆豪くんの姿。
「お、はよう。」
昨日ベッドに押し倒されたとい事もあって、かなり気まづい。けど、爆豪くんはそれについて何とも思ってないみたい。
「朝は準備が済んだら共有スペースで待ってろ。いいな?」
「なんで?」
「あ"?」
「…分かった。」
「とっとと行くぞ。」
こうして毎朝爆豪くんと共に登校する事が決まってしまった。爆豪くんが怖くてノーと言えない自分が情けなかった。