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【MHA】DELETE

第4章 欠落した記憶


「え?ヒーロー科ですか?」


 校長先生に呼ばれ校長室を訪れた。そこで話されたのは、編入する学科を普通科ではなく、ヒーロー科に変更するというものだった。なんでも昨日の体力測定の結果を見ての決断だそうだが、私の個性はヒーロー向きじゃない。戦闘要員にもならないし、レスキュー要員にもならない。仮にヒーロー科に入ったとしても、私は授業についていけない。例年有名ヒーローを排出するので有名な雄英高校ヒーロー科。そんな凄い学校の授業に私がついていける訳ない。それを校長先生に訴えたが、私の意見は却下された。先日の対人試験において、プロヒーローである相澤先生ことイレイザーヘッド相手に高い戦闘能力を見せたその結果と言われたが、別に相澤先生に一太刀入れれた訳でもない。どちらかというと、軽くあしらわれていたと言った方が正しい。それなのに、私はそれで評価を得てしまった。行く宛のない私がここでヒーロー科ならいいですと言ってそれを断れば路頭に迷う事になってしまう事になる。だから私の選択肢は一つしかないのだ。こうして私は雄英高校ヒーロー科、一年A組への編入が決まった。担任は相澤先生ならしいが、どうも相澤先生は苦手だ。相澤先生が私を見る目は酷く冷たいものに思えて仕方なかったからだ。敵連合のアジトから発見された私は、恐らく、良く思われていない。記憶がないにしても、なんらかの関係があったと疑うのは仕方が無い事だ。私が相澤先生の立場であれば、私も疑いを抱く。
 今は夏休み中ではあるが、全寮制になるにあたり、他の生徒達も数日後、私のいる寮に入寮するらしい。上手くやっていけるか不安で仕方なかった。

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