第3章 予期せぬ再会(爆豪視点)
「黙って聞いてりゃダラッダラよォ…!馬鹿は要約出来ねーから話が長ぇ!要は〝嫌がらせしてえから仲間になって下さい〟だろ!?」
数から見ても圧倒的に不利。だからと言って俺は敵になるつもりなんてさらさらねえ。俺が憧れたのはただ一人。
「無駄だよ。俺はオールマイトが勝つ姿に憧れた。誰が何言ってこようがそこァもう曲がらねえ。」
オールマイトに憧れた。子供の頃嫌って位アイツと一緒になってみたオールマイトの勇姿。一番守りたかった奴はいなくなってしまったが、アイツに宣言した通り、俺はなるんだ。プロヒーローに。オールマイトのように。オールマイトを越えるヒーローに。
あんだけ大掛かりな襲撃カチ込んで成果、俺一人。言質も取れてる!こいつらにとって俺ァ〝利用価値のある重要人物〟。俺の〝心〟にとり入ろうとする以上本気で殺しに来るこたあねえ。二~三人ブッ殺して脱出したる!
「その気がねぇなら懐柔されたフリでもしときゃいいものを…やっちまったな。」
「したくねーモンは嘘でもしねえんだよ俺ァ。」
アイツに恥ずかしい姿なんか見せれるか。
「君とはわかり合えると思ってた…」
そう言われ、ベストジーニストに職場体験で言われた〝敵(ヴィラン)もヒーローも表裏一体〟という言葉を思い出した。
「仕方がない。ヒーロー達も調査を進めていると言ってた…。悠長に説得してられない。先生力を貸せ。」
モニターの向こうにそう助けを求める死柄木。コイツがボスじゃねえのかよ…!最大火力でブッ飛ばしてえが…ワープ野郎が邪魔すぎる…考えろ!どうにか隙を作って後ろのドアから…。
「…な、んで、」
視界に写る人物の姿に驚き、思わず声が漏れた。
「なんでテメェらが玲奈を…!」