第3章 予期せぬ再会(爆豪視点)
「早速だが…ヒーロー志望の爆豪勝己くん。俺の仲間にならないか?」
夏休み、林間学校二日目に起きた敵からの襲撃により、敵連合に捕まった俺は、奴らのアジトであろうバーみたいは所に連れてこられ、椅子に拘束されていた。
「寝言は寝て死ね。」
ゴチャゴチャと話を続ける敵、そして始まった雄英高校の謝罪会見。
「不思議なもんだよなぁ…何故ヒーローが責められてる!?奴らは少ーし対応がズレてただけだ!守るのが仕事だから?誰にだってミスの一つや二つある!〝お前らは完璧ていろ〟って!?現代のヒーローってのは堅っ苦しいなァ爆豪くんよ!」
「守るという行為に対価が発生した時点でヒーローはヒーローでなくなった。これがステインのご教示!!」
「人の命を金や自己顕示に変換する異様。それをルールでギチギチと守る社会。敗北者を励ますどころか責めたてる国民。俺たちの戦いは〝問い〟。ヒーローとは正義とは何か。この社会が本当に正しいのか一人一人に考えてもらう!俺たちは勝つつもりだ。君も勝つのは好きだろ。────荼毘、拘束外せ。」
「は?」
そう言って俺の拘束を外すように指示した敵。スカウトなんだから対等じゃきゃいけないだとか、暴れたところで勝てるかどうかわからないだとかゴチャゴチャ抜かしてやがる。
「強引な手段だったのは謝るよ…けどな、我々は悪事と呼ばれる行為にいそしむただの暴徒じゃねえのをわかってくれ。君を攫ったのは偶々じゃねえ。ここにいる者、事情は違えど、人に、ルールに、ヒーローに縛られ…苦しんだ。君ならそれを────…」
体についていた拘束具を外され自由になった体。俺に歩み寄ってきた死柄木を爆破した。