第6章 爆豪くんのいない四日間
緑谷くんの部屋から自室に帰り、見せてもらった緑谷くんの記憶の中の自分を思い浮かべた。顔は同じだけど、性格は全然違う。記憶が戻れば、また以前の私に戻る事は出来るのだろうか?戻れるかどうかは別にしても二人はきっとそれを望んでいる筈。
『穢れたアンタを誰が受け入れてくれるっていうの?』
いつも頭の中で私に語り掛ける女の子。それが今まで何処の誰なのか分からなかったし、分かろうとしなかった。けど、今はハッキリとこの女の子が誰だか分かる。────この子は昔の私だ。記憶を失くす前の私。