第6章 爆豪くんのいない四日間
その後、共有スペースで皆と今日の授業の事やインターンについて話をしていると、お風呂上がりの緑谷くんと飯田くんが共有スペースを通った。
「緑谷くん!」
過去の私をよく知る人物の一人、幼馴染みの緑谷くん。以前緑谷くんから生前の両親の事を聞いた。けど、それだけじゃ足りない。もっと知らなくちゃいけない。自分の事を。
「聞きたい事があるんだけど、今から緑谷くんの部屋に行ってもいい?」
「なんだよーお前ら二人でイケないことでもするつもりか!?ズリーぞ緑谷!俺も仲間に入れろ!」
「ちょっと峰田くん…!僕と玲奈ちゃんはそんなんじゃないから!」
緑谷くんは顔を真っ赤にして否定した。飯田くんは峰田くんを咎めた後、女性がこんな時間に異性の部屋に行くのはと私を注意した。
「まあまあ飯田くん。ほら、二人は幼馴染みで久しぶりの再会なんだし、つもる話もあるやろ?」
「いや、然しだな…!」
「いや、ホントに僕と玲奈ちゃんはそんなんじゃないから!…えっと、その、行こうか玲奈ちゃん!」
未だ顔を赤く染めたまま早足で歩く緑谷くんの背中を追った。