第14章 敵襲?
「おい!シュルティ!カナエに失礼だぞ!!確かにちっちゃいけど………」
(一言多いけど、ありがとう!ベポ!)
他の船員達も、謝れ!コノヤロー!と騒ぎ始めた。良い奴等だ。
「何なのよ………こんなのただの雑用でしょ?そんなに怒らなくても良いじゃない………違うの?ロー。」
「こいつは俺の女だ」
「………………え?」
『!!??』
「「「「「えーーーーー!!!!」」」」」
船内が静まり返っている。
シャチは空いた口が塞がらず食べた物がこぼれ落ち、ベポはソファから落ちた。その他大勢の船員も驚きを隠せず、目が飛び出している。ペンギンも、持っていたグラスを落とし、割れた音だけが響き渡った。
「この貧弱な女が………!?趣味悪くなったんじゃないの!?」
「キャプテン!いつの間に!?」
「船長!その他大勢も全然気付いて無かったッス!!」
「カナエさん!!!どういう事だ!?」
我に帰った船員達の質問攻めが始まった。
『まっ………まだなってません!!!』
「そうだったな。今後なる予定だ。」
『なっ………!!そんなの分からないじゃないですか!!』
「俺は一度決めた事は成し遂げる。」
『なに決め台詞言ってるんですか!!』
カナエはいきなり皆の前で俺の女宣言をされ混乱しているのに、ローは平然と話している。
「………じゃあ!あんた達はまだ何もしてないって訳!?それなのにローの女ってどういう事よ!!」
『こっちが聞きたいですよ!!』
シュルティは明らかに嫉妬している。
こんな女のどこが良いのと呟くと、カナエを上から下までジロジロと見始めた。
「………………………………………………………フッ!」
(鼻で笑われたーーー!!!そして思いっきり馬鹿にした顔………そりゃそうだ………)
シュルティと比べてしまうと、カナエはマッチ棒の様だ。
(あの人見てると悲しくなってくる………)
カナエの回りだけ空気が淀んでいる。
「あんたみたいなの相手にするなんてローの一時的な気の迷いでしょうね、思い上がるんじゃないわよ!貧乳!!」
『貧…!?別に思い上がってなんか無い!!!そんなスイカみたいなおっぱいぶら下げなくても相手にしてくれる人はいるんだよ!!!』
「何ですってーー!!!」
女の醜い争いが始まった。