第14章 敵襲?
「あんたみたいな色気皆無の女にローが惹かれるわけ無いでしょう!!男ばかりの船で気が変になっただけよ!!言い寄られてさぞかし良いご気分でしょうね!!」
『だからそんなつもり無いって言ってんの!!あんたこそ船に男ばっか乗せて優越感に浸ってんじゃないの!?それなのにローには未練タラタラじゃん!みっともない!!!』
「みっ……未練なんで無いわよ!!あんたと違って私には黙ってても男が寄って来るんだから!!」
『そんなの体が目的じゃ!!ボケ!!』
「分かったわ!私のスタイルが羨ましいだけなのね!?言っとくけどあんたには一生手に入らないわよ!残念だったわね!!」
『そんな事言われなくても分かってる!!そーだよ!羨ましいんだよ!悪いか!!』
「何開き直ってんのよ!!」
二人の様子を船員達は呆れた様子で見ていた。見兼ねたベポが止めに入ったが、カナエの怒りは収まらず、更には泣き出してしまった。
「シュルティに何言われたってカナエはカナエたぞ!よしよし。」
『うぅ……ありがとう……。でも年上に、よしよしは止めて……グス』
「年上?あんたいくつなのよ?」
『………………30』
「おばさんじゃない!!」
『むかつく!!!』
またしてもシュルティに馬鹿にされ、再戦のゴングが鳴ろうとした。
しかし、その時。
「クックックックッ………………」
誰かの笑いを堪える声が聞こえて見てみると、片手で顔を覆い、下を向いて肩を震わせているローの姿があった。
『………………何笑ってるんですか。』
「ククッ………お前……自分ではこんな体じゃ萎えるとか言っておいて、人に指摘されると怒るんだな……面倒くせェ奴……クックックッ」
言われてみればそうだ。ただの図星だった。
事実を言われて悔しかっただけ。
『………お恥ずかしいです……』
「すぐ反省するんだな。お前」
『間違って無いので………』
「クックックックッ………」
船員達やシュルティはローの様子を見て驚いていた。
「キャプテンが………」
「笑っている………あんなに………」