第14章 敵襲?
ローは、カナエが文句を言いながらも横に座った事に満足している。
カナエも何か暖かい気持ちになっていた。
(さっきのモヤモヤ無くなった。何これ。)
するとシュルティが現れた。ローの横にいたペンギンを押し退け、当然の様に密着して座った。
(近………)
「いらっしゃい。また貴方に会えるなんて、運命かしらね。」
「くだらねェ。さっさと始めろ。」
「もう!あんた達!お酒持ってらっしゃい!」
パーティーが始まった。
(このシャンパン美味しい………………けど。)
美味しいお酒に美味しい料理。
カナエはどちらも大好物だが、隣でいちゃついている二人が気になって仕方がない。実際にはシュルティが一方的に絡んでいるだけなので、他の船員達も顔が引きつっている。
(見せつけてんじゃねーよ!!)
ブラックなカナエが現れた。
関係無いとは思いながらも、イライラが押さえられない。カナエはベポに八つ当たりをし出した。
『ベポ!!飲んでんの!?』
「わ!飲んでるよ!カナエは飲み過ぎだよ!」
『はっ!ゴメンね………。』
ベポに怒られ、カナエは我に帰った。今日はどうしたの?等と心配され反省していると、シュルティが今度はペンギンに絡んでいる声が聞こえてきた。
「ペンギンも随分逞しくなったのね。今の貴方なら一晩相手にしてあげても良いかも………」
「やめろよ………」
ペンギンは完全に引いている。
「なぁに?貴方だって私の事いらやしい目で見てたじゃない。」
(マジか。ペンギンくん………)
「俺も若かったんだよ。」
そこに泥酔したシャチが割り込んできた。
「シュルティ~俺はぁ~??」
「あんたは眼中に無いわ。」
瞬殺。
「ま、良いけど。私と体の相性が一番良いのはローだもの。ねぇ?ロー。」
シュルティはローに再び絡み付いてきた。
(やっぱりそういう関係なのね………)
「その話はやめろ。」
「フフ………照れちゃって。それにしても貴方、相変わらずベポの横………………じゃないのね、何?このちび女?全っ然気付かなかったわ………」
シュルティは本気で驚いている。今まで完全に見えていなかった様だ。
(悪かったな!存在感無くて!!この色欲女が!!)
ブラックなカナエが再び現れた。