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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第42章 あと、3日。





『お、乾いてる乾いてる。』



ゾウに到着してから一週間程が経過した。

今は夜の6時。

カナエは、少し前に目が覚めて、寝る前に干しておいた洗濯物を取り込んでいた。
昨日もよく晴れていたようで、皆のつなぎは太陽の匂いを漂わせている。
象の水浴びが始まる前に、と思い、急いで屋内に持って行こうとしていた。


「カナエちゅあああああああああああん!!!ガァルチューーーーーーーーー!!!!」


『わーーーー!!??』


くじらの森での生活にも慣れてきて、皆すっかり夜型の生活だ。

慣れたのは良いのだが。

昨日は4回目の宴が開かれ胃が痛いし、イッカクは相変わらず態度が悪い。

あまり良い気分では無い時に突然ガルチューをされた。

ガルチューとはミンク族の挨拶。
頬と頬を擦り合わせてするもの。

犯人はサンジだ。

彼は、診察に来たチョッパーのお供としてくじらの森に訪問した所。
来る度にこうしてカナエに挨拶をするのが恒例となっている。

『近い!ひげ痛い!サンジにガルチューされるのは光栄だけども近い!』

「照れちゃって、カナエちゃんはカワイイなぁ。」

毎度毎度、気配を絶って背後に近づいて来るサンジに、カナエは驚かされてばかりいた。

「あっ!黒足、この野郎!!カナエさんに何してんだ!!」

「ガルチューは挨拶だろうが。何が悪い。」

「"ミンク族"の挨拶だろっ!人間同士でやるんじゃねェよ!」

「細けェ事言うな。それより行くぞシャチ。今日も覚悟しとけよ。」

「宜しくお願いします!!」

シャチは今、料理の勉強中だ。
サンジのスープに感動したシャチが、弟子入りを志願したのだ。
最初は野郎なんかに教えるか、とサンジに断られたが、カナエが口添えをすると直ぐに受け入れてくれた。

それからは、意外と二人で上手くやっているようだ。シャチの飲み込みが早く、サンジが教えがいがあると言っていた。

シャチは、皆に美味いもの食わしてやる!と張り切っている。

『楽しみだな。ふふ。』

「カナエ!」

『あ、ワンダ。来てたんだね。』

彼女は犬のミンク族。
王の鳥、と言う役職に就いていて、昼夜問わず二人の王の間を行き来する事が出来る。

ワンダはカナエに用があるのか、布の包みを持って駆け寄って来た。
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