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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第41章 ある日、森の中。



「カナエ、歌うまいな。」

『わっ!?』

「何だ?その歌は。」

『ありったけの夢をかき集める歌です……。』

背後から現れたペンギンとジャンバールの頭に疑問符が浮かぶ。
知らなくて当然だ。

『さあ、ご一緒に!!ウィーアー!!』

「「うぃ……ウィーアー……。」」

『二人とも早起きだね。二日酔いとかじゃないの?』

「まあ、けっこう飲んだけどな。ジャックの件もあったし、酔い潰れてらんねェだろ。」

「いかなる時も油断はできん。」

『おおぉぉー。』

七武海まで上り詰めた海賊の船員だけの事はある。
シャチやその他大勢の船員達も、既に起きて食事の準備や武器の手入れ等を始めているらしい。
だが、残りの船員は爆睡中。
ハートの海賊団、古株組は流石だ。

「すげェ量だな、手伝うよ。」

『ありがと。助かる。』

洗濯と言っても、手作業であるから力仕事だ。
男手があると作業が早く進む。

『あのさ、あれだね、私達も挟客団と生活リズム合わせないと皆バテちゃうね。』

「その通りだな。」

「洗濯物が終わったら仮眠するか。」

『そっか。夜に起きれば良いね。』

ジャンバールが服を洗って、ペンギンが絞って広げる。
カナエがそれを受け取って、木と木の間に張ってあるロープに吊るす。
水分を含んだつなぎは中々重い。

『ペンギンくん、昨日からベポを見てないんだけどさ、忘れられちゃったの?』

「いや、決して忘れた訳じゃねェよ。ちょっと疲れて寝てたみたいだ。」

『そっか。安心した。』

「お前達、一体どんな会話だ……?」

『気にしないで。』

とりとめの無い話をしながら3人で洗濯作業を進めた。
一時間程で残りが半分にまで減った。
チームプレーとは素晴らしい。

『でもちょっと疲れた……。あと半分……。』

「カナエ、一回休憩してこいよ。俺らより早く来てやってたんだからさ。」

『え、いいの?』

「後は任せろ。」

じゃあ遠慮なく、とカナエはその場を離れた。


休憩と言っても、どうしようか。

部屋に戻って藁の上にシーツの敷かれたベッドに寝てしまったら、ハイジの様にぐっすり眠ってしまうだろう。
それではペンギンとジャンバールに申し訳ない。

『…………よし。』

散歩でもするか。
宴で消えていたベポを探しながら。
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