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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第37章 嫌だなぁ。


『は……あっ……』

こんなにも感じてしまう自分の体が恨めしい。好きでもない相手と肌を重ねるなんてしたくない。

でも、もう決心したのだ。

命懸けで戦っている彼等の事を思えば、自分の体なんて取るに足らない存在だ。
そんな自分が、この男を足止めする事で少しでも役に立てるなら。



『ねぇ……。』

「どうしたの?」

そうだ。こいつの顔は見ないようにしよう。

『下も触って……。』

「気持ち良すぎて気絶しちゃ駄目だよ?」

目を閉じて、相手がローだと思い込めば
案外、平気かもしれない。

「カナエのイイ所、覚えてるよ。」

『あ……そこっ……!』

今、自分の中を掻き回している指はローの指だ。

『んっっ!!』

「DEATH」なんて刺青しちゃってる細くて長い指。男らしくて、綺麗な手だ。

『あぁ…………っっ!!』

私の体の中を知り尽くして、今までに無い快感を与えられて、いつも頭の中を真っ白にさせられて……。

「もうイっちゃう?イキそうだよね。ぐっちゃぐちゃだよ……。」

喋るんじゃない。
ローはそんな事、言わないから。

「カナエ、イク顔見せて……。」

誰が見せるか。
気分が萎えた。もう駄目だ。

『見ないで……恥ずかしいよ……。』

「そんな事言わないで、こっち見て?」

『あ……。』

キスされる。
思わず目を開けて目の前にあったのは、もちろん、ローの顔じゃない。

ああ……。嫌だなぁ……。

うん、次は無になろう。感情を握り潰そう。
相手が誰だとか余計な事は考えないで、全てを受け入れる仏様になる。

幸い媚薬の効果で、体は快感を欲しているから、きっとコイツには分からない。

「カナエ、俺のも触って。」

くっそ嫌だ。
無理だ。悟りは開けない。

よし、これは子猫だ。産まれたての。
毛が無い、ツルンとした系の子猫。

優しく、優しく撫でてあげよう。

「やっば……カナエ、はぁ、上手すぎ。」

うーん、違う。これ、ネコ違う。

「ねぇ、もう挿れていい?」

嫌に決まってんだろ。

でも、そんな事を言ったら、どういう事だと疑われて全て台無しだ。
でも、ローだとは思えなかったし、無にもなれないし、菩薩様にもなれないし。
我慢するしかないか?




うーん……。



あー、嫌だ嫌だ。

虫酸が走るぜ、コンニャロー!!!!
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