第26章 航海の日常。ピリピリ。
「待て!!」
『やだ!!!!』
ダイニングから走って逃げ出したカナエを、ローが追い掛けて行ってしまった。
呆然とする船員達。
何故あの二人はケンカをしているのか。
「もー。カナエは頑固だなぁ。」
「何か知ってるのか?」
ベポは事情を分かっている様だ。
「あのね………」
「逃がさねェぞ………」
『………』
カナエは自室の前まで何とか逃げて来たが、部屋に入る所で捕まってしまった。
壁に押さえ付けられ、身動きが取れない。
「何が嫌なんだ。」
『見られたくない……』
「今更何を言ってる。」
『でも………恥ずかしい。』
「……だったら忘れさせてやるよ。」
『え?……何を?』
ローはカナエの腕を強引に引っ張り、隣にある船長室に連れて行った。
部屋に入ると、すぐにベットに勢い良く押し倒される。
『わっ!痛いんですけど!!』
「何が恥ずかしいだ……」
覆い被さってきたローはカナエの服とブラを一緒に捲し上げ、小振りな胸に吸い付いた。
突起を舌で転がすと、その刺激にカナエは思わず腰を浮かせる。
『あっ……やめて!』
「やめねェよ。恥ずかしいのなんて忘れる位
気持ち良くしてやる……」
ローが自信に満ちた笑みを浮かべて見上げてきた。この色気たっぷりの男に一体何をされるのかと思うと、期待と不安で体が震える。
カナエが固まっているとローが下着の中に手を滑り込ませ、足の間に指を入れてきた。
『あっ………はぁっ!』
「なァ………良いだろ?」
「だから嫌だって……!あぁ!!」
ローは、カナエが我を忘れてしまう程に激しく攻め続けた。
体に力が入らなくなるまで何度もイカされたが、カナエは何かを頑なに拒否している。ローも引く気は無い。
暫くこの闘いは続いて、二人がダイニングに戻る事は無かった。
「「ふ………風呂?」」
「そうだよ!キャプテンは一緒に入りたいんだけど、カナエがそれだけは嫌だって聞かないんだ!」
船員達は呆れ顔だ。
「悪ィなジャンバール。そんな事で歓迎会台無しにしちまって……」
「いや……構わん。好きな女とはいつでも一緒に居たいもんだ。」
「お………おぉ………」
ジャンバールの意外な一面に、言葉を失うハートの海賊団でした。