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例のイケメンは凶暴な男。【ONE PIECE 】

第25章 航海の日常。ほのぼの。




ポーラータング号は現在水上航行中。

シャボンディ諸島の一件の後、1週間程が経過した。
海軍の追っ手はもう来ないだろうと踏んで、諸島からはかなり離れた所で浮上。
船内の換気と、潜水に必要な蓄電池のエネルギーを充電する為だ。

船員達は各々の仕事を終え、昼食を食べた後
甲板でのんびり過ごしていた。
久し振りの太陽の光。
ポカポカ陽気の中、ベポは大の字になってお昼寝中。
そこにもたれ掛かり、同じくお昼寝中のロー。
ローの足の間に座って、本を読むカナエ。
チビのカナエの頭の上にはローの顎が乗っている。ちょうど良い高さの様だ。

『重い………』

読んでいるのは、ローの部屋にあった
【ワノ国の忍者伝説】。
古い本なのだろうか。ページの端は日焼けし、黄色く変色していた。何度も読んだであろう痕跡も残っている。

(男って好きなんだな、こういうの。私も好きだけど。)

しかし、この本に描かれている忍者とは程遠い人物とローは出会う事になるのだ。

(可哀想に………)

『ござるふんふふふんふん、ふんふふふんふんふーん。』

カナエは鼻歌を歌った。

「下手くそ。」

『わっ!忍者でござる!!』

「面白いか。それ。」

『起きてたの………面白いよ。分身の術とか見てみたい。』

「フフ………そうか。」

ローに後ろから抱き締められた。
髪の毛に顔を埋めて、うなじに唇が触れる。

ローは、自分と同じものに興味を示す
カナエが可愛い様だ。
だが、当の本人にはそんな気持ちは伝わらない。カナエはハテナマークを浮かべながら赤面していた。

(相変わらずイチャついてくるタイミングが分からん………)



その様子を、船内に続く扉の中から覗いている男が一人。
そこにペンギンが背後から近づいて来た。

「何やってんだよシャチ。ストーカーか?」

「違うわ!………見ろよあれ。」

「ベポと………船長とカナエか?」

「そうだ……幸せそうな船長と、船長にすっぽり納まるカナエさん………」

「あァ……良いな、あれ。」

「だろ!?身長差萌えシチュエーション!!
羨ましい!!」

「お前、気持ち悪ィぞ……」

「うるさいっ!!」


見られているとは知らず、密着して離れないローとカナエ。



ほのぼの………なのか?


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